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TOSSランドNo: 1216152 更新:2013年01月01日

表克昌氏のダブルダッチの指導


 ダブルダッチは子供が喜んで取り組む種目である。2本の縄を跳ぶことは容易ではない。むしろ、難しい種目である。それにもかかわらず、挑戦していくのはダブルダッチに魅力があるからである。
 一見難しそうに見えるが、一度コツを掴むと何度でもできるようになる。それが子供の魅力なのである。
 表氏は、ダブルダッチの指導を分かりやすく紹介している。実践に基づいた指導法を写真、イラストで説明している。
 いきなりダブルダッチを指導しても子供はできない。細かなステップを踏んで段階的に表氏は指導している。

1.ダブルダッチの基礎感覚

 ダブルダッチの基礎感覚を表氏は、次の4つにまとめている。

 ① リズム感覚
 ② バランス感覚
 ③ なわに合わせて跳ぶ感覚
 ④ なわを回す感覚

 具体的な指導は次のようにしている。

 ① リズム感覚

 ・短なわで前回し跳び(1回旋1跳躍)を行う。そのときに、「速く」「遅く」していろいろなリズムで跳べるようにしている。次に、リズム太鼓の音に合わせて跳び、音を聞いてリズムをつかむ練習をする。

 短なわ跳びでリズム感覚を養うのである。一定のリズムで続けて跳ぶ感覚を身につける。

 ② バランス感覚

 ダブルダッチは片足で入り、片足で跳び、片足で出る動きである。片足でのバランス感覚が育っていないと無理である。片足でバランスをとり、自由に動ける感覚を身につけさせていく。そのために、表氏は次の指導を行っている。

 ・片足でケンケン跳びをする。右、左両方行う。
 ・なわとびをしながら、回る。右回り、左回り両方行う。慣れてきたら、8拍で1周するなどの課題を与える。
 ・大波、小波(ゆうびんやさん)を行う。

 やさしい動きから難しい動きを行い、徐々に動きができるようになっている。

 ③ なわに合わせて跳ぶ感覚

 なわの動きに合わせて跳ぶ感覚が必要である。普通は静止している器具や用具に対して運動する。静止しているので運動もしやすい。
 しかし、長縄は動いている用具に対して、こちらが対応していかなければならない。なわに合わせて跳ぶ感覚作りをしていくのである。
 動いているなわに自分の動きを合わせることは難しい。表氏は次の運動を紹介している。

 ・「あし切り」といって片方の足に縄を結び、くるくると回して跳ぶ。
 ・大波小波(ゆうびんやさん)を行う。

 ④ なわを回す感覚

 ダブルダッチは2本のなわを跳ぶ運動である。跳ぶことも大切であるが、なわを回すことも大切である。うまくなわが回せないとリズムカルな跳び方はできない。
 そのために表氏は、両方の手首を上手に使って回すことができるような指導をしている。両手で回すことにより、いろいろな跳び方に発展していくのである。

2.ダブルダッチの基礎技能

 ダブルダッチのなわの動きは「むかえなわ」と「かぶりなわ」の2種類ある。この2種類の跳び方をマスターすることが基礎技能である。
 「むかえなわ」と「かぶりなわ」を両方一緒に練習するのではなく、一つずつ練習していく。

 ① かぶりなわの練習

 ・しゃだんき なわを上げたときにすばやくなわの下を通過する。
 ・通り抜け しゃだんきのなわを少しずつ円 にしていくと、かぶりなわになる。今度は、そのかぶりなわを素早くくぐり抜ける。徐々にスピードを上げていく。
 ・一回跳び 今度は、中で一回だけ跳んで出る。斜めに入っていかないとなわの動きがつかめない。カラーコーンなどを置いて、斜めにいけるようにする。

 ② むかえなわの練習

 ・跳びこし しゃだんきの逆で、なわが地面についたときに、それを跳びこすやり方である。跳ぶ子が跳び越すまでなわは、上げずに待つ。リズムよくできるようになるまで行う。
 ・1回跳び 普通に回して、1回旋にひとり一跳躍する。

 このような指導を行うことによって、子供は「むかえなわ」と「かぶりなわ」が同時に跳べるようになる。
 表氏のダブルダッチの指導で一番のポイントである。2つの動きがどちらも自由に跳べることがダブルダッチ成功への基礎技能である。

3.ダブルダッチの運動課題

 いよいよダブルダッチの練習である。子供はすぐにダブルダッチをしたがる。基礎感覚、基礎技能が十分に育っていれば容易にできる。
 表氏の指導はここでも細かく動きを細分化して指導している。いきなり完成したダブルダッチをさせていない。
 やさしい動きから少しずつ少しずつ高めている。そうすることにより個人差を吸収し、誰でもできるように配慮している。
 ダブルダッチの技のバリエーションを多くして、動きを習熟させていっている。次の動きが紹介されている。

 ① 一回旋跳び
 ② 2回跳び 屈曲跳びのようにして出る跳び方である。手前、奥のなわの順で跳ぶ。
 ③ 5回跳び 5回連続で跳び、出る。出る方向は、奇数回とぶので向こう側となる。跳び方は、片足でも両足でもどちらでもよい。
 ④ 10回跳び 10回連続して跳び、出る。出る方向は、偶数回なので手前側となる。跳び方は、両足でも片足でも構わない。
 ⑤ かけ足(ランニング)とびかけ足をしながら跳び、出る。何回跳んでもよいが、最後の1歩を出る方向に踏み出すことが大切である。
 ⑥ ケンケン跳び 片足でケンケンをして跳び、出る。
 ⑦ ケンケンターン ケンケンをしながら回転をする。4回で一回転がめあすである。逆の向きにも回転する。足も右左練習する。
 ⑧ ターナーの回転
 ・スピード なわを速く回して、数多く跳ぶ。30秒で50回以上が目標。ジャンパーとターナーが息を合わせないといけない。
 ・2重跳び ジャンパーが少し、高く跳んでいる間にターナーがなわを2本のなわを回す。息をそろえて行うことが大切である。
 ・馬跳び
 ・ターナーチェンジ ジャンパーが跳んで出るときにターナーとチェンジする。 左・右ともらう。
 ・床に手を着く 床に手を着いてジャンプする。

4.ダブルダッチのつまずき

 ダブルダッチのつまずきは、大きく分けて次の三つであると表氏は分析している。
 なわに入れない子、リズムよく跳べない子、なわからでられない子である。
 跳べない子供がいたらつまずきは何かを以上の3点から分析する。跳べない子供には必ずつまずきがある。つまずきをを見つけ、つまずきに応じた指導を行っていく。
 表氏は妻ずきを次のように分析している。

 (1) なわに入られない子供の指導

 ① なわをゆっくりまわす。
 ② なわに入るタイミングを考える。
 ③ 手をつないで一緒にはいる。
 ④ 声をかける
 ⑤ ビデオでイメージをもつ

 (2) 跳ぶリズムがわからない子供の指導

 ① 待っている間にジャンプジャンプ
 ② 低く跳ぶ
 ③ 同じところで跳べない

 (3) なわから出られない子供の指導

 ① 出る方向が分からない
 ② 出るときにひっかかってしまう。

 ・出る方向の回し手とタッチ
 ・カラーコーンを置く
 ・シートを敷いて

 以上の内容が具体的な授業の中で紹介されている。実際に確かめてほしい。

5.ダブルダッチの指導のコツ

 ダブルダッチの指導で重要なのは、ターナー(回し手)の指導である。「むかえなわ」と「かぶりなわ」を同時にタイミングよく回せるようにならないと跳べない。
 理想的には教師が模範を見せてあげるとよい。あるいはビデオで動きを見せる。なわを回す練習だけをグループごとに行っていくことである。
 跳ぶことと同時に回し方をきちんと指導することが指導のコツである。きちんと回せるようになってから、跳び方に入っていく。
 表氏の指導の優れているのは、ターナーのレベルを次の4段階で示していることである。実践して同じようにできるようにしてほしい。

 ○ ターナーのレベル1

 規則正しいリズムで回せること

 ○ ターナーのレベル2

 回すスピードを上げて回せること

 ○ ターナーのレベル3

 タ、タンと二重とびのリズムで回せること

 ○ ターナーのレベル4

 速くなったり、遅くなったり変化をつけて回せること

 これらのレベルに達するために、表氏は次のような仕組みを作って練習している。

 ① 休み時間にも練習
 ③ 発表会を仕組む
 ④ ビデオの活用
 ⑤ ロープにこだわる

6.ダブルダッチの発展学習と補充指導

 チェックポイントとしては、「ダブルダッチ2回跳び、3回跳び」ができるかどうかである。
 両方できる場合には、発展学習に進み、10回跳びに挑戦していく。
 両方とも出来ない時には次の練習をしていく。

 ・ ケンケン
 ・ランニング
 ・二重とび
 ・スピード
 ・組み合わせ
 ・馬跳び

 2回跳びが出来ない時には、補充学習Aでかぶりなわ、くぐりぬけ、かぶりなわ、屈曲跳び、大波小波の練習を行っていく。
 3回跳びが出来ない時には、補充学習Bで、むかえなわ、ダブルダッチ
 1回跳び、大波小波を行っていく。

 このように診断に応じて発展学習、補充学習を行うことによって、どの子供も目標を持って学習ができる。
 教師は子供がどの段階かをチェックし、能力を伸ばしていくようにしいく。表氏の実践に即した指導法を追試してほしい。


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