5年生での実践。
校内の長なわ大会にて、1分間に98回跳ぶことができた。
長なわ50回跳びが成功するステップとして次の2点が重要だと考える。
① 6つの声かけ
② 3つの指導
この2点と留意事項について述べる。
長なわに取り組み始めた頃は、1分間に50回もできなかった。
原因は、複数あった。
入るタイミング、跳ぶタイミング、出るタイミング、跳び方など。
まずは、跳ぶ技術よりも士気を高めるために、声かけから指導した。
子どもたちと話し合い、次のような声かけを徹底することに決めた。
① 引っかかったら「ドンマイ!」と言う。
② 間があいてきたら「もっと詰めて!」と言う。
③ 動線がくずれてきたら「まっすぐに並んで!」と言う。
④ 出口にたまってきたら「すぐに抜けて!」と言う。
⑤ ハイハイの声が途切れたら「声出して!」と言う。
⑥ ふざける子がいたら「集中して!」と言う。
この6つの声かけをすぐに実践した。
声かけの言葉を確定したことで、どの子も全員が声を出すようになった。
また、全員が声を出すことで、長なわ中の雰囲気に真剣みが増した。
しかし、教師が何もしなければ、子どもたち同士の声かけはだんだんと減っていった。
教師があきらめず、率先して声かけを続けること、声を出している子を褒め続けることが大切だ。
次に、3つの指導に力を入れた。
① 真っ直ぐ走り抜けさせる
② 縄の中心で跳ばせる
③ 連続で入れるようにする
長なわ跳びの指導で大切なことは、縄に対していかに直線で跳ばせるかである。
そのための手だてとして、体育館のラインを利用したり、グラウンドにラインを引いたりして跳ばせたてみた。
最も効果があったのが、次の指示である。
先生と回し手の間を通りなさい。
この指示は、大変効果的であった。
縄にひっかかる子は、教師にぶつかってくるのである。
教師は断じて動かないように踏ん張る。
これを繰り返していくうちに、子どもたちは教師にぶつかることなく、跳びぬけていくようになった。
跳ぶ位置が分からずにひっかかる子も多くいる。
特に多いのが、中心より手前で跳んで抜けられなくなるものである。
中心、または中心よりも少し向こう側で跳ぶように助言する。
そして、縄の中心で跳ばせるために効果的なのが、次である。
個別評定
縄の中心、または少し向こう側で跳べていれば合格。
手前の場合は、不合格。
全員合格するまで、何度もやり直す。
連続で跳べるためには、跳ぶタイミングをつかまなければならない。
そこで、子どもが跳びこむタイミングに合わせて教師が背中を押す。
跳ぶタイミングが分からない子にはこれを何度も繰り返す。
ほとんどの子が跳べるようになれば、「先生に背中を押されない人が上手です」と指示して、できた子をほめた。
しかし、なかなか跳ぶタイミングがつかめない子もいた。
そのような子には、跳ぶのが上手な子に背中を押すのをまかせた。
子ども同士で支え合うことで、チームとしての士気も高まった。
<参考文献>
桑原和彦氏論文
1回すごい!ボタンが押されました