新学期が始まった。就任式、始業式の後、教室へ入る。その後、「学級開き」が行われる。
ここで話す内容は「1年間の学級経営」の全てと言ってよい。心して語ろう。(実践は6年生対象である)
指示1:
みなさんに出来る一番いい姿勢をしてごらんなさい。
いくらいい語りであっても、子どもに「聞く構え」がないとほとんど無意味である。
姿勢の悪い子がいるのにそのまま話をしては絶対駄目である。1年中「聞く構え」のできない学級になってしまう。
「まだ、聞く姿勢のできていない人が二人います。」などと言って、必ず「聞く構え」を作らせる。
「いい姿勢」と言うのは、腰骨をピンと伸ばして、顎を少し引き、無駄な力が抜けた姿勢である。「卒業式の姿勢」と言ってよい。
ここで「姿勢のよくない子に」に負けてはいけない。
説明1:
素晴らしい姿勢です。
元気な体の元です。
自分のわがままに勝てる姿勢です。
厳しい世の中を生きていける姿勢です。
この語りはある程度力のある教師でないと難しい。自信のない人は省略してよい。次がメインである。
説明2:
学校は、お勉強をするところです。 *「お勉強」と「お」を付けること。
お勉強をしっかりして、賢い人になるところです。
学校は、お友達と仲良くなるところです。 *「お友達」と「お」を付けること。
誰とでも仲良く生活できるようになるところです。
みなさんは、この二つのことができるようになるために学校に来るのです。
この二つは、他の全ての指導項目を内包した黄金律である。
次に話すことがこれである。
説明3:
先生の言うことをしっかり聞いてください。
先生が言ったことが正しい時は、絶対に守らなければなりません。絶対にです。
先生は、みなさん全員を賢い人にします。
先生は、○年○組をみんなが仲の良い学級にします。
先生は、そのためにみなさんの担任になりました。
これが1年間安定した学級を作るための「学級開きでの語り」である。毅然としておだやかに語ろう。
1年後どうなったか。
卒業式後の教室。一人ずつ前に出て「お別れスピーチ」。スピーチの柱は三つ。「友達に」「担任に」「保護者に」。
全員が泣きじゃくりながらもしっかりと三者への感謝の気持ちを語っていた。
後ろで見ておられた保護者も涙涙だった。
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