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TOSSランドNo: 5900958 更新:2012年12月31日

初任者指導資料「授業の分析と評価」


示範授業をみたり,自分の授業をビデオで撮ったりしてみる場合があるだろう。そのときにただ,ボーっと見ていては何の役にも立たない。
 そこで分析のものさし,評価のものさしを自分で持っておく必要がある。一番いいのは,TOSS授業技量検定の項目をものさしとして持っておくといいだろう。
 ものさしとしては,F・E・D表を参考にするとよい。向山洋一氏によれば,教師の9割以上はF表である,といわれる。(文責:西岡)
 
F表
1,子どもの前で自然に歩ける。
2,紙を見ないで授業ができる。(指導案などを見ないということ)
3,声が自然に出ている。
 
E表
1,授業開始の作業指示
2,子どもの指名・対応
3,にこやかな表情
 
D表
1,授業の始まり(15秒)のつかみ
2,子どもへの目線
3,あたたかな表情,対応
4,明確な発問・指示
5,心地よいリズム
 
 このようなものさしを持って,自分の授業を振り返ったり,示範授業を見てみるとよい。上記のものさしについて特に,D表の観点について簡単に述べておく。
 

1,授業の始まり(15秒)のつかみ

 授業の始まりのチャイムがなってすぐの15秒のことである。「今から2時間目の国語のお勉強を始めます。」なんて言っていたら,最悪である。こんな形式的な儀式(意味のない)では「つかみ」どころか,「逃げ」てしまう。
 授業開始後いきなりだれてしまうのが関の山である。しかもそれだけならまだいい。ほとんどの教師,日直が,子どもを叱る,注意することからはじめるはずである。「山田くん,ちゃんとしてください。」「田中さん,自分のことをするのはやめてください。」など。。。今から授業をしようというときに,注意や叱責から始まると,それだけで授業に意欲的に取り組もうとは子どもは決して思わないだろう。
 まず授業を見るとき,このくだらない形式的な挨拶からはじめたならばそれだけで授業を見る価値はないと私は思っている。
 ちなみに、授業の名人向山洋一氏も全く同じことを述べているし、あの斎藤喜博も著書に「授業開始の挨拶はあまりにも形式的で無駄な行為」と批判していることを教師であるならば、知っておくべきであろう。
 授業は始まりが一番大事なのに,始まりにこんなくだらないことをもってきているわけだから,後は押して知るべしである。
 が,100歩,いや1000歩譲って,管理体制が厳しい学校でやむを得ず挨拶をしている場合がある。その場合は,その次の授業行為を見てみよう。

2,子どもへの目線

 授業の中で目線はかなり重要な位置を占めている。一体どのくらいの教師が子ども一人ひとりに目を向けて授業をしているだろうか。これはかなり難しい。
 みているつもりでも,ビデオに撮ると「え,あんなことをあの子はしていたのか。」「あの子は教科書を出していなかった・・・」と驚くことばかりである。
 目線がどれだけ子どもたちに向いているかビデオで確認するとよい。ビデオで自分の授業の様子を撮ることはできるだけ早めに取り組むとよい。衝撃のビデオになること間違いない。
 子どもにできるだけ目を向けるには教室をZの字やSの字で見るとよい。一番前の端の席の子をほとんど見れていなかった自分に気づくだろう。これは意識しないとできない。訓練である。日々の授業の中で毎日訓練するしかない。
 子どもから目線がはずれると,子どもは勝手なことをする。
 たかが目線だが,されど目線である。目線で,誉めることも叱ることもできる。手悪さをしている子と目が合うと,手悪さをやめる。常に,子ども達と目が合うようにしておくのである。それが目線。
 「できました!」の声に目線を合わせてにっこりするだけで誉めることになり,子どもも満足する。

3,あたたかな表情,対応

 笑顔であるかどうか,という点はとても大事である。にこりともしない授業では子どもはつらい。笑顔で授業をしているかどうかは大きなポイントである。笑顔の素敵な先生は授業も上手である。
 なかなか笑顔を作るのが難しい場合は,練習するのである。かの授業名人と言われた有田和正氏ですら,毎日鏡の前で笑顔の練習をしたという。
 まずは笑顔の練習。
 そして子どもへの対応。これは,例えば授業開始後,準備ができていない子への対応,答えが間違っていた子への対応,やんちゃ君への対応など様々なことが考えられる。
 やさしくしなさい,と言っているのではない。対応を間違えないようにしなさい,と言っているのである。どのケースについても,いきなり叱ったりすることは厳禁である。
 準備ができていなければ,一緒に出してやるとか追い立てるような指示を出すとか方法はいくらでもある。いろんな方法を時と場合とその子に応じて使い分ければいいのである。

4,明確な発問・指示

 明確とははっきりした,という意味である。しかもぶれないということである。
 語尾が消えていくのも明確ではない。この語尾が消えていく話し方をする教師は多い。日本語が、語尾を聞かなくてもわかる言語であるからである。途中まで聞いていれば憶測で判断できるため、「ノートを出し・・・」といえば子どもたちはノートを出すのである。後半が聞こえなくても、である。教師はこれに甘んじているのだ。自分で意識しなければ語尾は消え入ることが多い。
 発問・指示を明確にするためには、「短く端的に大切なことを言い切る」ことが必要である。だらだら話していては何が大事かわからない。一番多いのが語尾にながながといらない言葉をくっつける言い方である。「~したいと思います。」思うのは本人の勝手である。そんなことをいう必要はない。だからぐちゃぐちゃになる。「~します。」と言い切るのがよい。

5,心地よいリズム

 明確な指示・発問にかなり関わる部分がある。短く確定した言い切りの言葉を言うことがまず大事である。
 次は「間」である。子どもたちの様子を見て「間」を考えながら指示・発問を入れていくのである。そうすると,学級の中に「心地よいリズム」が生まれてくる。
 この「心地よいリズム」はかなり高段の芸になる。いらないおしゃべりは一切しない。くだらない形式的なこともしない,といった究極の形である。授業にリズムが生まれてくれば,子どもたちの学習への集中度は一気に高まる。
 修業あるのみである。
 
 自分の授業をビデオに撮って,評価・分析する際,上記のような観点で見ていくとよい。それを繰り返すことにより,授業は改善されていく。授業がうまい先生方は,必ずこのような地道な作業を行なっているものである。


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