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TOSSランドNo: 5263368 更新:2012年12月31日

本家本元の向山型算数から「思想」を学ぶ


【1】本家本元の向山型算数との差を自覚する

 私たちは現在恵まれた環境にある。
 向山洋一氏のDVDを見ながら本家本元の向山型算数を映像で見ることができるからである。
 その映像と自分を比較することで、その差を実感することができる。
 そのギャップに愕然とする。ここからが本当の教師修業の始まりである。
 違いを自覚し、近づこうと努力することで、自分の授業を変えていくことができる。
 30代になると、何となく授業が流れている気になってしまいがちである。
 だからこそ、向山氏の授業との直接比較が何よりの刺激となる。
 とはいえ、映像を何となく見ても学びは少ない。
 やはり当時の教科書を手に入れ、自分ならどのようにするかを考えてから見るのが一番である。
 例題指導、教材の見抜き方、先生問題、練習問題の仕方、一つ一つに我流が見えてくる。
 様々な切り口で、向山型に近づく努力が必要である。
 本論文では、「ノートチェック(子どもにノートを持ってこさせる)場面」を基に、
 自分自身との違いを見ていった。初めて知る発見がたくさんあった。

【2】ノートチェックの場面:向山氏との違い。何のためにチェックするか。

 全単元を通して、向山氏がノートチェックを何回しているかを数えた。

回数は13回である。(第1巻の前時の復習を入れると14回)

 私自身が最初にチェックしたのが14箇所。回数で考えると近いといえる。
 ところがである。向山氏と私自身のチェックをする場所がビッタリ重なったのは3箇所だけである。
 どこでチェックをしているのか。
 自分で考えてから、向山実践と比較すると面白い。

 例えば、45ページの②の練習問題。問題が4つある。
 私は2問目で持ってこさせるように考えていた。
 向山氏は何問目で持ってこさせるのか。何のためにチェックをするのか。
 その思想の部分を考えていくことの大切さを感じた。

 練習問題で持ってこさせる際、向山氏は類題としての扱いをしている。
 他の場面では、授業の肝になる部分を徹底させるためにノートチェックをしている。
 1回1回に目的がある。それを私たちが考えることで、ノートチェックにも幅が出てくる。
 工夫もできるようになる。
 30代は人に伝える立場、広める立場でもある。
 形式的に形だけを追うのではなく、その行為の意味について1つ1つ考え、
 その思想をこそ広められるようにしなければならない。

【3】練習問題の丸つけ方法:定石の中にある思想を理解し伝える

 第3時に注目する。練習問題が2箇所ある。

発問1:

 向山氏は何回ノートチェックをしただろうか。
 するとしたら、どこの場面でチェックしたのだろうか。

 ④の練習問題はどうか。持ってこさせてチェックするのか、それともしないのか。
 突っ込んで考えることで見てくることがある。
 向山型算数を学んでいると、次のパターンは聞いたことがあるだろう。
 「3問できたら持ってくる」
 定石の指導の1つである。

 なぜ3問目なのか、趣意説明できることが大事である。
 趣意説明、思想の部分の解説が30代には求められるからだ。
 向山型算数教え方教室誌No.25(2001年10月号)の巻頭論文で、向山氏がノートチェックについて書かれている。
 超初心者の質問へ答える形になっている。

 Aは、当然3問目だけに丸をつける。
「1,2問目にかかわる」というのは、向山氏の教育思想を、
 向山型算数を「全く理解していない」といえる。
 点数にすれば、「3問目だけ」が100点であり、1,2問目にさわるのはマイナス100点といえる。
 それぐらいひどい。「3問目が終わった子から板書」ではない。
 (例えば)5問目が終わった子から板書させる。3問目は、板書の中間点なのだ。
 3問目から板書させるのは、マイナス100点である。それぐらいひどい。

 詳細は、巻頭論文を読んでいただきたい。
 全集78巻「”教えないから分かる”向山型算数」(明治図書)にも掲載されている。
 定石を知っていても、「思想」を学んでいなければ、向山型と逆のことをしてしまう危険性すらある。
 心して実践するとともに、サークル等でも広めていく必要がある。

【4】練習問題の丸つけ方法:何通りのパターンを持っているか

 ところで、向山氏は、この第3時の練習問題④では、
 3問目でも1問目でもノートチェックをしていない。
 もっと言えば、第3時では、一度もノートチェックをしていない。
 このように、定石とは違う部分を発見した時が大事である。
 なぜそうしたのか。それを考えると、向山型算数の新しいコードを得ることができる。
 私の見解では、第1時との関連か、この日の向山氏の予定が関係していたと考える。

 いずれにせよ、持ってこさせない練習問題のパターンを学ぶことができる。
 このデジタルアーカイブシリーズでは、練習問題をチェックしないパターンがもう一箇所ある。
 第1時である。この2パターンを知っておくだけでも、練習問題の丸付け方法に幅がでる。
 形式的な練習問題の指導ではなく、糸を持った練習問題の指導が可能になる。
 ぜひ、直接自分の目で確かめていただきたい。

 ちなみに、第3時の練習問題④は8問ある。
 向山先生が8名を指名し黒板に解かせている。
 後半の練習問題⑤では、先着順である。その数字に、私は驚くしかなかった。

発問2:

 さて、合計何人の子どもが前にでて黒板に書いたのだろうか。

 練習問題の指導で、次のような場面に遭遇したり、質問されたりしたことはないだろうか。

 いつも勉強の得意な子、計算の早い子ばかりが板書してしまうので困っている。

 この悩みが出ている時点で向山型ではない。
 私自身、この映像を見るまでは板書できる子がかなり偏っていた。
 今回、ノートチェックの代わりに、教師が意図的に指名するというコードを手に入れただけで、
 その悩みを克服することができる。
 本家本元の映像と比較分析し、実践の質を高め、思想を広めることが30代の仕事である。


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