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TOSSランドNo: 4853266 更新:2012年12月30日

著作権を考えた上でのネットワーク利用 ~単元について(2)~


教材について Ⅰ  ~著作権とは~

授業を構成していく上で、著作権について確認しておく。著作権という言葉には、3つの意味がある。①広義的な意味としての著作権。②著作者の権利。③財産権としての著作権だ。それ以外にも著作者の心を守る「人格権」・著作物を伝達する者の権利としての「著作隣接権」がある。広義の著作権といった場合、以下のようになる。

著作権②+著作隣接権=著作権①

著作権②で無断利用から保護されているものが著作物(文書・絵画・写真・コンピュータプログラム・動画など)ということになる。
著作隣接権とは、著作物を伝達する人が持つ権利だといわれる。放送局が音楽番組を放送する場合、音楽の創作をするのではなく、既存の音楽を電波に載せて送信すると言う方法で人々に伝達しているだけである。これは作曲活動とは異なるが、放送局は、番組をつくる上で様々な工夫をして伝達をしている。

この点を考慮し、著作権②より弱いものとして著作隣接権を与えているのである。以下に著作隣接権以外の権利について概要を述べる。

人格権

著作権②は人格権と財産権に分けられる。人格権とは著作者の心を守る権利といわれる。大きく分けて3つの内容がある。

①無断で「改変」されない権利=同一性保持権
②無断で「公表」されない権利=公表権
③無断で「名前の表示」を変えられない権利=指名表示権

①の無断で「改変」されない権利とは例えば、著作者の了解無く、小説の中身を変えてしまうなどをさされない権利である。この権利は、デジタル技術の発達により、容易に改変ができるようになり、議論の的になっている。

②の無断で「公表」されない権利は著作者が自分の著作物を「世に出すか出さないか」ということを決められる権利と言われる。自分で納得していない著作物を無断で他人が発表したら誰でも嫌な気分になるだろう。

③無断で「名前の表示」を変えられない権利は著作者のつくったものにはその人の名前を出すというものである。ある著作物を「原作」とし、他者がそれを加工(翻訳・映画化など)した場合(二次的著作物といい、加工した人が著作者になる)、「原作者」として名前を表示せよと言うものである。

財産権

これは、著作者が著作物を勝手に複製・上演・貸与されない権利である。例えば、海賊版などを取り締まるのもこれに当たる。著作物は著作者の財産である。それを悪用されないようにこの権利が与えられている。財産権は、海賊版などの勝手なコピーだけでなく、著作者の著作物を勝手にインターネット上に送信させ、公衆に伝達させないようにしている。他人の著作物をコピーしてホームページなどインターネットに載せてはいけないことがこのことで分かる。

ちなみに、このインターネット対応(=自動公衆送信という)を世界でいち早く始めたのは日本である。1986年には文化庁が「これからは、アクセスに応じた送信というものが主流になる」と予測し、法整備を整えた。以上が、著作権の概要である。

教材について Ⅱ  ~著作権教育とは~

著作権教育を進めていくには以下の3点をポイントとして取り扱わなくてはならない。

①著作権のルールを知る=守らなくてはいけないルールとしての著作権を教える
②ルールを考える(作る)=著作権に対する感覚を養う
③ルールを適切に扱う=ルールに則り、積極的にインターネットや情報機器を扱う

①著作権のルールを知る

先に述べたように、著作権の法整備について、日本は世界の中でも最先端を走っている。しかし、実際には著作権に関わる知識は普及しているとはいえない状況にあり、様々な問題が発生している。ルールがあってもそのルールを知らないのだ。また、ルールを知っていても守ろうとしない人もいる。

ルールは立場の相反する人々が納得できるバランスをとるために存在する。著作権の場合、他者の著作物を利用したい人は少しでも著作権が弱まってほしいと考える。それに対し、著作者は少しでも自分の権利を守りたいと考える。

相互に不満や、要求したいことはあるものの、何が公平で、本当に人々のためになるかを考え、互いの権利を守る上で、ルールは必要となる。ルールを無視し、自分の利益のみを考えるようになると、海賊版のように、著作者が被害をこうむる形になってしまう。しかし、著作者の権利を優先するといっても、他者の著作物に一切触れてはならないとしてしまうと、本も読めず、音楽も聴けず、文化・文明は破綻してしまう。

このような状況に陥らないために著作権というルールがあるのだ。故に、今、施行されている著作権という現行のルールはどんなものか知ることがまず必要ある。絶対に守らなくてはいけないルールとしての著作権を教えることが第一となる。

②ルールを考える(作る)

現行の著作権を教えるといっても、著作権法の全てを覚えても意味がない。現行の著作権というルールを知るだけでは、急速な情報化が進む現代社会にやがてついてこられなくなるからだ。

知識としての著作権だけでなく、将来のルールはどうあるべきかを考える姿勢を養うことが必要となる。「なぜそういうルールになっているのか」「これからも同じルールでいいのか」「双方に納得いくルールを作るにはどうしたらいいか」「自分ならどのようなルールを提案するか」このようなことを考えることによって、著作権というルールに対する感覚を養っていく。

この感覚を身につけることにより、たとえ著作権の中身を知らなくても、「これはホームページに載せても大丈夫かな?」「なにかルールがあったんじゃないか?」という意識を持つことができるようになる。この感覚を持つことができれば、あとで自分で調べてみよう意識にたつことができる。

このルールを考える感覚は、一回の授業で身につくものではない。様々な場面で子どもたちに問いかけ、考えさせることが必要となる。

③ルールを適切に扱う

インターネットやパソコンなどの情報機器は様々な可能性を秘めた道具である。ルールを知っても、臆して使わないのでは本末転倒である。著作権というルールは守らなければならない。守った上で、自分たちにどのようなことができるか。考えていく。ルールを知った上でのインターネット利用は大きく変わってくるはずである。

情報機器を効果的に・正しく活用していくためにも、以上のことを留意し、著作権教育を進めていかなくてはならないと考える。


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