TOSSランド

コンテンツ登録数
(2019/07/20 現在)

21642
TOSS子どもランド TOSSオリジナル教材 TOSS動画ランド TOSSメディア TOSS-SNS TOSS公式(オフィシャル)サイト
TOSS子どもランド
TOSSランドアーカイブ
TOSSランドNo: 9830392 更新:2012年12月29日

入門 向山実践の楽しい授業~詩・『雲』(八木重吉)


(実践者 TOSS栃木・宇梶 誠司)

 学級通信「アチャラ」No.27に、詩『雲』(八木重吉)の実践が紹介されている。
 4年生の自学級で、向山洋一氏の発問の通り授業を行ったところ、答えが分かれた。やはりすばらしい発問である。
 主発問に至るまで、漢字スキルの学習、視写、音読と時間をかけすぎてしまい、話し合いに十分な時間がとれなかった。そのため、話し合いが深まらずに時間切れとなってしまった。
 今度行うときは、話し合いの時間を十分に確保したい。

1 漢字スキル
  漢字スキル右頁の5文字を練習。(約5分)

2 詩の音読

指示1:

詩を黒板に書きます。同じスピードで写しましょう。

雲  
      八木重吉
くものある日
くもは かなしい

くものない日
そらは かなしい

 上の詩を板書し、視写させた。速い子はほぼ同時に視写が終わるので次の指示を与えた。

指示2:

写し終わった人は、声に出して読んでいましょう。

 全員が終わるのを確認してから、追い読み。声がそろわなかったので(特に、1文字空きの部分)、そろうまで何度も読ませた。その後、一斉読、交代読みと何度も読ませた。

3 詩の読み取り

発問1:

題名は何ですか。

発問2:

作者は誰ですか。

 以上をテンポよく、指名して聞いた。その後、主発問を板書。

発問3:

「かなしい」と思ったのは、だれですか。

 自分の考えと、その理由をノートに書かせた。
 向山実践では、「雲」派と「作者」派の2つに分かれたが、自学級では、次の4つに分かれた。

 A 「くもとそら」派 11人
 B 「八木重吉」派 15人
 C 「そら」派 2人
 D 「雲」派 3人

 理由の書けない子が多くいたので、子どもたちをそれぞれの派ごとに集め、意見交換させた。
 その後、座席を討論の形の移動させて、次のように言った。

指示3:

数の少ないところから、意見を発表しなさい。

 意見が出尽くしたところで、

指示4:

これはおかしいというものがあったら、意見を言いなさい。

と、討論を始めさせた。
 大きくいって、次の5つの意見が出た。

 A  「くもは かなしい」「そらは かなしい」と書いてあるから、かなしいのは「くもとそら」。
 B1 八木重吉がそらとくものかわりになって詩を書いたから、「八木重吉」。
 B2 八木重吉が、空や雲はかなしいだろうと思って書いたから「八木重吉」。
 C  くもはそらにあるから一緒で、「そら」。
 D  題名になっているから、「雲」。 

 批判は、まず、Cの「そら」派に集中した。雲を空にくくってしまうのはおかしいという理由である。続いて、B派。八木重吉に空や雲の気持ちは分からないという理由だ。
 意見が一部の子に偏り、まだまだ深まらなかったが、時間の都合で打ち切り、A派に対して、次のように言った。

発問4:

「カレーライスはうまい」というとき、「うまい」と感じたのは、カレーライスなのですか。

 「ちがう」と子どもたち。しかし、何を言っているのか分からない子も多くいたので、「くもはかなしい そらはかなしいというとき、雲を見ると悲しく感じる、空を見ると悲しく感じるというとらえ方もある」と補足した。
 その後、八木重吉(作者)と、話者の違いを話し、作者といわず話者ということを話した。
 最後に、根拠があるなら、どれも正解であると告げ、授業を終えた。

〔「話者」を指導する際、参考になるHP〕
・秋山光行氏 「誰でも10分でできる分析批評用語の指導」(インターネットランドNo.1117042)
・斎藤浩康氏 「国語科授業Q&A」(インターネットランドNo.1117029)


1回すごい!ボタンが押されました

コメント

※コメントを書き込むためには、ログインをお願いします。
New TOSSランド