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TOSSランドNo: 8544197 更新:2012年12月28日

注文の多い料理店を飛び込み授業で行う(前半記録)


授業開始3分ほど前に「こんにちは」と言って教室に入った。この時が子どもたちとの初めての出会いである。不覚にも上靴を忘れてしまった。「先生の名前は椿原と言います。今日はみなさんと一緒に勉強できることをとても楽しみにしてき ました。」と簡単に自己紹介した。 教室は、10名中1名が欠席で9名の子どもたちである。どうなることかと思った。30名40名の子どもたち相手の授業と10名足らずの子どもたちを相手にした授業とどこが違うのか見当もつかなかった。とにかく、やるしかない。 授業開始まで自己紹介をしてもらった。 「自己紹介をしてもらいます。自分の名前を言って、好きな物、食べ物でもいいし、タレントでもいいし、言って下さい。」と言って全員(9名)に自己紹介をしてもらった。発表力を見たいという思いからである。ここで子どもたちの名前を覚えようと思ったが止めた。無理だったのである。それにしても、前時1時間だけ担任による授業を参観して、子どもの名前を全て覚えて次の時間に授業を行った向山氏の凄さを改めて感じた。どの子も明るかった。何とかなりそうだと安心した。

学習活動1:全体の感想を発表する。

発問1:

○○先生(担任)と2時間ほど音読の練習をしたと思いますが、この「注文の多い料理店」の主題は何だと思いますか。主題とは、宮澤賢治がこの作品を通して伝えたかったことです。 

何人かを指名したが、どの子も「わかりません。」と答えた。当然である。野口氏流に言えば「分からなさの自覚」である。そこで、次のように指示した。

指示1:

「注文の多い料理店」を読んで気付いたこと、思ったこと、考えたこと、疑問に思ったことをノートに1つ書きなさい。ノートに○をつけて箇条書きにします。書いたらノートを先生に持ってきなさい。

机間巡視をしながら「短く書くんだぞ。」という。 次々に子どもがノートを持ってきたので他の子どもたちに参考にさせるために全体に聞こえるようにノートを読んだ。最初なのでとにかく○をつけてあげて誉めて、安心させようと考えた。
T:どうして料理店は最後になくなっていたのか。よし!また書いてね。 
C:あっ、同じだ(の声)。
T:最後に西洋料理店が無くなったのはなぜだろう。ねえ、書き方が違うでしょう。いいですよ。
T:ネコのだましが上手だった。ねえ~。
T:白くまのような犬は生き返ったのかなあ。ねえ~。よし、合格。
T:どうして白くまのような犬が泡をふいて死んだのに最後に生き返ったのか。不思議だよね。 
T:どうして二人の若いしんしは戸に書いてあることを信じたのか。

ここでとぎれたので次のように言った。
T:そんなことでいいんですよ。

そして、やる気を出させるために次のように聞いた。
T:2つ書いた人? (だれもいなかった。見事に外してしまった。失敗。)
すぐに次の子どもがノートを持ってきたので助かった。
T:私が思ったことは、どうして注文の多い料理店となったのか。ねえ。とっても大事なことですよ。

指示2:

じゃあ、書いた人は発表してもらいましょうね。(ええっ)この列(3人)立って。ノートに書いてあることを読みなさい。はい、どうぞ。(最初の子どもの横に立つ)

C:ぼくは、どうして2人の若いしんしは戸に書いてあることを信じたのか。
T:と?
C:思いました。
T:思いましたと言うんだよね。よし。どうぞ。
C:私は、山は迷うと怖いということをこの本を読んで思いました。
T:ようし! えらい。はい、どうぞ。
C:私は、どうして(聞き取れず)と不思議に思いました。
T:不思議に思ったんですよね。はい合格。この3人立って。読むんだよ。持って読むんだよ。きちんと。 

次の列(3名)を立たせ、発表させる。
C:私は、白くまのような犬が最後には生き返ったのかと思いました。
T:よし! 合格。はい。
C:ぼくは、なんで白くまのような犬が死んだのに最後でてきたのは不思議だと思いました。
T:よし、合格。最後には○をつけるんだよ。(書いた文の文末に句点をつけていなかったので) C:どうして死んだはずの犬が最後には生き返ったのかなあと思いました。
T:(発表した子に)どうしてだと思う?
C:(首を横にふる)
T:それ、大学の先生だってわかんないんだから。じゃ、この3人立って。はい、どうぞ。持って読むんですよ。
C:私は、どうして注文の多い料理店になったのかなと。
T:と? と思いました、って言うんだよ。
C:と思いました。
T:よし、合格。はい、どうぞ。
C:ぼくは、最後に西洋料理店がなくなるのはなぜだろうと思いました。
T:よし。はい、どうぞ。
C:最後はばれたけどネコだましが上手だなあと思いました。
T:よい、合格。そういうことが書ければいいんだよね。

学習活動2:全体を事件ごとにまとめる。

発問2:

さあ、登場人物、だれが出てきましたかね。この物語には。だれが出てきた。

ここは、指名せず、子どもたちのつぶやきを拾いあげて簡単に進めた。
C:2人のしんし。
T:2人のしんし。他には?
C:山猫。
T:山猫できてきましたね。それから?
C:白くまのような犬。
T:白くまのような犬。何匹出てきた?
C:2ひき。
T:それから?
C:りょうし。専門のりょうし。
T:専門のりょうし。それから? 
C:(ない)

発問3:

その中で一番最初から最後まで出てきて、一番中心になる人物は誰ですか?

指示3:

分かった人は手を挙げて下さい。

ほとんどの子どもが挙手する。そこで、1人を指名する。
T:はい。だれですか?
C:はい。2人の若いしんしだと思います。
T:正解です。そう思ってた人、手を挙げて!
ほとんどの子どもが挙手する。
T:よし。(挙げた)手を頭に乗せて。なぜなぜ。(笑い)
これは、野口氏の授業でよく出てくる子どもをなごませる技術である。
T:はい、そうですね。2人のしんしが中心人物なんですね。テレビでいうと「水戸黄門」です。「ドラゴンボール」です。ね。そういうんですよ。2人のしんしは。この2人が中心人物です。はい、それじゃ、ノートに書いて下さい。「2人のしんし」と。1行空けてね。今書いたの1行空けて。「2人のしんし」と書いて下さい。(「2人のしんし」と板書する)
子どもがノートに書いているので、説明する。
T:中心人物ね。桃太郎でいえば桃太郎です。金太郎でいえば金太郎です。ね。中心人物。さるじゃありませんよ。(笑い)
T:はい、それじゃね。ずっと、お話の流れをおさらいしていきますからね。ノート1行空けて①と書きなさい。(「①」と板書。)書いた人? 鉛筆持ってない手を挙げるんだ。鉛筆にぎっている手の反対の手を挙げるんだ。そしたら勉強早くなる。(全員挙手を確認)
T:はい。最初2人のしんしが、ね。「2人のしんしが」は省きますね。2人のしんしがどうしたのか。出来事を書いていきます。一番最初。東京から? 何とかをしに来たんですね。(「(  )に来た。」と板書)何をしに来たんですか? うん? 何をしに来たの?
C:かりを。(つぶやく)
T:狩りをしにきたんですよ。「狩り」って何?
C:獲物を捕まえる。
T:「狩り」って何?
C:(聞き取れず)
T:みんな大造じいさんとガンの勉強したでしょう。大造じいさんとこの二人のしんしは同じですか。違いますか。(子どものつぶやきを待つ)
T:同じだと思う人、手を挙げて。大造じいさんも銃で打つんだよね。この二人のしんしと大造じいさんは両方とも獲物をねらって銃で撃つんだけれども同じか違うか。(数名挙手)立って。どうして違いますか。
(ちょっと空気が重くなってきたので、空気を和らげる)
T:(立った男の子に対して)身長何センチ?(笑い)
C:165センチ。
T:165か。じゃ、話をもとにもどして。(笑い)
T:何が違うか?
C:(答えられず)
T:何か違うと思うんだろ。よし、いいぞ。(座る)
T:何か理由言える人いますか。どこが違うと。
C:私は、大造じいさんはじいさんで、二人組はしんし。
T:しんしはしんし。大造じいさんはじいさん。(笑い)その通りだよね。はい!
C:私は、大造じいさんは(聞き取れず)
T:ねえ。(同意)
T:ノートに書いとこうか。①と書いてね。狩りに来たんです。(板書)

説明1:

大造じいさんとの違いは、大造じいさんとこの二人のしんしは違います。違うんですよ。大造じいさんは、狩りを仕事にしている人です。だから狩人といいます。この二人のしんしは狩りをするのは仕事ではありません。趣味なんです。ハンターと言います。みんなのお家の人がパチンコするのと一緒、ゴルフするのと一緒です。それがお仕事じゃないのです。だから、この人たちは別に動物を殺して捕まえなくても生活は?(「できる」の声)できるのです。でも、大造じいさんは、獲物を捕まえないと生活が?(「できない」の声)できないのです。いいですか。この狩りをするというのは動物をどうすることですか。(「殺す」の声)そうだよね。殺すんだよね。(板書)動物を殺すんですよ。

T:そして、次。はい、1行空けて。②。 狩りに来ました。2人のしんしがね。さあ、犬を連れて来たんですよ。狩りをするときに犬がいるからね。そして、初めて来たところで山奥だからさ。鉄砲打ち、よく道を知っている人ね。連れてきたんです。ところが、二人のしんしが犬をどうにかしますね?どうなりますか?
C:死ぬ。
T:うん。死んじゃったんだよ。何て書けばいいかな?「犬を死じゃった」じゃおかしいでしょう。(笑い)二人のしんしが上にあるから、「二人のしんしが、犬を?」
C:殺した。
T:殺したんじゃないよ。(笑い)自分の犬を殺すわけないじゃない。(笑い) 「失う」と書いて下さい。(板書)さっき言ってくれたようにさ。死んだんですよ。泡ふいてね。狩りに来た二人が犬を連れてきたんだけれども、この犬が死んでしまいます。さあ、その次。
T:二人のしんしが、道に?
C:迷う。
T:そうです。(「迷う」と板書) 道に迷うんだよ。はい、ここまで書いた人?
C:(挙手)
T:はやい。よし。「はやい」と書きなさい。今挙げた人は「ふつう」と書きなさい。
T:道に迷うんだよね。そして、1行空けて、はい、4番目。(「④」と板書)
T:そうしたらいきなり、何が現れたんですか?
C:西洋料理店。山猫軒。
T:西洋料理店が現れたんですよ。教科書でいうと何頁ですか?
C:(教科書を探す)95頁。
T:95頁だよね。山猫軒。じゃあ、そこでどうなったか。(「ネコに」と言いながら板書)何何しそうになる。西洋料理店で戸をどんどん開けていったじゃない。
C:食べられそうになる。
T:そうだよ。ネコに食べられそうになるんだよ。(「食べられそうになる」と板書)あやうく。ネコに食べられそうになるんだよ。はい、そして、5番目。
T:二人のしんしがじゃなくて、二人のしんしの顔が(「の顔が」と板書)どうなりましたか?
C:紙くずのように。
T:うん、紙くずのように?
C:くしゃくしゃ。
T:くしゃくしゃになったんだね。くちゃくちゃじゃないんだぞ。くしゃくしゃだぞ。(笑い)
T:顔がくしゃくしゃになった。(「くしゃくしゃになる」と板書) ここまで書いて下さい。
T:ねえ、レストランに入って危うく山ネコに食べられそうになって、あまりの怖さに心をいためて顔がくしゃくしゃになるんですよ。思い出した?ねえ。こういうお話です。はい、6番目。
T:ところが、食べられませんでしたね。二人のしんしが犬に(「犬に」と板書)?あの死んだはずの犬にどうなった?生き返った犬に?二人のしんしが犬に?
C:助けられた。
T:助けられたんだよ。みんな凄いね。(「助けられた」と板書)はい、書いて下さい。助けられるんですよ。さっき書いていた人がいたでしょう。なぜ、死んだはずの犬が生き返ったんだろうって。こういうのも答えがでるかもしれない。助けられました。そして、7番目。
T:どこかに帰ることができました。(「(  )に帰る」と板書)どこに帰ることができましたか?
C:東京。
T:そうだよね。(「東京」と板書)東京の人なんだ。二人のしんしが東京に帰る。
T:こういうお話なんですね。

指示4:

立って1回読んだら座りなさい。(板書を1回読ませる)

それぞれ立って1回読む。初めてらしく戸惑っている。

指示5:

じゃね、これ(板書)に「二人のしんしが」と付けて読んで下さいね。さん、はい!

C(一斉):二人のしんしが狩りに来た。
C(一斉):二人のしんしが犬を失う。
C(一斉):二人のしんしが道に迷う。
C(一斉):二人のしんしがネコに食べられそうになる。
C(一斉):二人のしんしの顔がくしゃくしゃになる。
C(一斉):二人のしんしが犬に助けられた。
C(一斉):二人のしんしが東京に帰る。
T:はい、こういうふうになっているんですね。

学習活動3:全体構成を考える。

発問4:

場面ががらっと変わるところがあります。場面ががらっと変わるところがあります。どことどこの間でしょうかね。

指示6:

ノートにどこか1ヶ所、線を入れて下さい。引いた人は立ちなさい。

机間巡視をする。
T:場面ががらっと変わるところがあります。
T:どこでもいいんですよ。後で変わってもいいです。勉強はわかることよりも変わることが大事です。できることよりも変わることが大事です。

全員立ったところで。
T:はい、じゃあ座っていいです。じゃ、手を挙げて下さいね。どこに引いたか。自分のノート見るんだぞ。人の顔見て挙げちゃだめだぞ。
T:はい、ここ引いた人?(1と2の間を指して)いませんね。(1人挙手) ここ1人ね。メモしましたか?こうやって友達の意見メモするんだぞ。(あわててメモする)
T:はい、2と3の間に引いた人? (0名)
T:3と4の間? (4名挙手) 1、2、3、4人ね。
T:4と5の間? (1名挙手) 1人。いいんだよ。勉強は人数が多い方が正しいんじゃないんだよね。
T:5と6の間? (2名挙手) はい、2人ですね。
T:6と7の間? (0名) いませんね。

じゃ、理由を書いて下さい。短く。どうしてそこで場面ががらっと変わると思ったのですか。理由を書いて下さい。ノートの下の空いているところに。どうしてそこだと思いましたか。短く、一言で。

ノートに理由を書く。


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