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TOSSランドNo: 9487270 更新:2012年12月28日

高学年パーツに分ける授業参観


高学年でパーツに分ける授業参観 

TOSS秋田 間嶋祐樹

私は授業を次のように分けた。

(1)暗唱
(2)漢字クイズ
(3)お願い作文

どのパーツも10分ちょっとの活動である。
パーツごとの進め方を述べる。

(1)暗唱
「初恋」島崎藤村の作品を暗唱した。
ただし,暗唱スキルで最初から取り扱うと時間がかかるので,授業前に何度か読んで,半分ほど直写もさせていた。この時間のメインは暗唱検定である。
しかも,検定員は保護者である。
自分の保護者の所へ行って検定を受けるのである。
これは,笑いが出る。
保護者は,結構厳しい。
「今の合格でしょう?」
「つっかえたからダメ。」
というやりとりがあちこちでみられる。
あらかじめ,検定は厳しくするということを保護者には伝えておく。
ちょっとでもつっかえたり,間が空いたりしたら不合格である。
合格できない子もいるが,盛り上がっているところで打ち切る。

(2)漢字クイズ
これは,読めそうで読めない漢字を出題する。
次の漢字を出した。

初級編
風邪  竹刀かぜ  しない
土産 浴衣 みやげ ゆかた
田舎 いなか

生き物編
秋刀魚    百足 さんま むかで
海老     海豚 えび いるか
海女     海星 あま ひとで

植物編
土筆     向日葵 つくし ひまわり
木耳     人参 きくらげ にんじん

ヒントを出しながら進めていく。
分からないものはおうちの人に聞く。
おうちの人にヒントを出してもらうと盛り上がる。

(3)お願い作文
次はお願い作文である。
教師があらかじめいずれかの作品を作っておき,例とし読み上げるとよい。
そうすることで子どもたちはどんな作品を書けばよいのかのイメージをもつことができる。
特に,発達障害の子にとっての支援になる。
何もないところから作文を書くということほど苦しいことはないのである。
私は次のような例を読んだ。

「お母さん,お願いですから私のお小遣いを三千円に して下さい。うわさによると私はクラスで一番お小遣いをもらっていないそうなのです。Aさんは何と百万円ももらっています。Bさんは十万円だそうです。私はいい子なのでそんなぜいたくは言いません。三千円でお願いします。」

これを聞いた子どもたちは大爆笑である。
後ろで聞いている保護者もにこにこ笑っている。
お願い作文は次ページのものを使う。
それほど長い文ではないので,全員が書ける。
おもしろく書くのがポイントだ。

お願い作文に挑戦
  名前( )
題材
あなたは次の①~⑤のことをお母さんにお願いします。1~5から一つ選んで「お願い作文」を書きましょう。(おもしろい理由を考えること。)
①どんなことがあっても怒らないこと。
②おこづかいを上げること。
③自分に優しくしてくれること。
④好きなだけゲームをやらせてくれるこ と。
⑤百万円がほしいということ。

子どもの作品である。

「お母さん,私はどうしても好きなだけゲームをやらせてほしいのです。どうしてかというと私は勉強ばかりしていてゲームというものをやったことがないからです。だからお母さん,好きなだけゲームをやらせてください。」

授業後に参観日のことを通信に書いて,保護者に配る。
以下,間嶋が書いた学級通信の文である。

昨日の授業参観では「初恋(島崎藤村)」の暗唱。「読めそうで読めない漢字クイズ」「お願い作文」と盛りだくさんであった。最初の「初恋」の暗唱はAさんのお父さんが来てくれたので暗唱の試験官になっていただいた。Aさんもお父さんの所にテストに行っては跳ね返され「もう少し練習してから・・・・・・(来なさい)」と言われていた。 少しでもつっかえたり言い直したりしても不合格である。何度も何度も子どもたちはテストを受けに来た。そんな中Kさんが,合格第一号。私の記憶によるとたった一回のテストで合格したはずである。Kさんにもテストの試験官になってもらった。Aさんもお父さんの所で合格した。(めでたしめでたし)「もっとやりたい~。」の声を抑えて,漢字クイズに移ることにした。出題した漢字は次のようなものである。「田舎」「時雨」「浴衣」 ふだんどこかで目にしたことはあるものの「何だっけ」という漢字をそろえた。特別な読みをする漢字ばかりである。「竹刀」この漢字はDさんが当ててくれた。Dさんは「もくとう」と答えた。「もくとう」は「ぼくとう」のことなのだろうかなと思ったが,これは,「しない」と読む。「土竜」この漢字もおもしろかった。Kさんが読めていたのでヒントを出してもらった。│
「漫画なんかでサングラスしているの。」
「目がないっていうか・・・・。」
「土の中にすんでる。」
こうしたヒントを出しながら楽しく授業が進んだ。この頃には,Sさんのお母さんも来てくれたのでお母さんにヒントを出してもらった。「紫陽花」という漢字である。「ピンクとか,紫とかの・・・・・。」Y君は「コスモス」と読んでいた。「朝顔」という子もいた。「季節は?」「雨の多いとき。」これでぴーんと来ただろう。「カタツムリなんかもいることが多い。」もうこれで分かった。答│えは○○○○である。

最後にお願い作文を子どもたちが書いておうちの人の前で読んだ。T君のは傑作で「金色のでっかい消しゴムを買うから100万円をください。」という内容だった。みんな大笑いした。

Kさんの作文は次の作品。
「お母さん,私はどうしても好きなだけゲームをや らせてほしいのです。どうしてかというと私は勉強ばかりしていてゲームというものをやったことがないからです。だからお母さん,好きなだけゲームをやらせてください。」

Kさんのお母さんは「嘘ばっかり,困った子だわ。」そんな顔をして笑っていた。Aさんも同じような作文を書いていた。そこで「今の作文は本当ですか。」とAさんのお父さんに聞いてみた。「ゲームばっかりやっています。」というお父さんの言葉にみんな大爆笑であった。どの子の作文もおもしろかった。

三 授業の工夫

今にして思えば,もう少し細かな活動も随所に入れていけばよかった。
例えば,暗唱している詩文を全員で読む。
これなど1分ぐらいでできる。
また,漢字を指書きで書いてみる。
これも1分ぐらいでできる。
親は,子どものいろんな活動場面を見たいに決まっている。授業参観の授業は親に見られているという特別な場である。
いつもと同じ授業ではなく,見られているということを意識した授業としたい。
日頃の授業よりも活動量を多くしたり,保護者と一緒に活動したり,いつもとは違う授業作りを私は行うことにしている。
今なら次のような組み立てをするだろうか。

英語フラッシュカード
暗唱している詩文を全員で発表
暗唱(親に検定してもらう)
お願い作文
五色百人一首(親と対戦)

授業参観は学級での取り組みを知ってもらういい機会である。
担任の先生は「うちの子にこんなことも教えてくれているんだ。ありがたいなあ。」
そう思ってもらいたい。
そう思ってもらえるためには,やはり,組み立てがものをいう。
また,日頃の取り組みも重要である。
こうしてみると,いい教材がポイントではないかと感じる。
いい教材とは,子どもが動く,子どもが楽しんで取り組む教材である。


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