月の動きや星の動きを教科書で学習するだけでは浅すぎて、本来もっともっとおもしろい宇宙の謎にせまらないで、終わってしまう。
この「太陽系」の授業は、子ども達の知的好奇心を満足させ、宇宙に対する興味を高めようと考えたものである。
月の写真を提示
説明1:
これは月です。
発問1:
月は、地球の周りを何日で1周しますか?
・30日です。
説明2:
月は地球の周りを約30日で回っています。
発問2:
では地球は、何の周りをまわっていますか?
・太陽です。
太陽の写真を提示
説明3:
太陽の直系は地球の100倍。わきに地球をおくとこうなります。
太陽と地球を並べた写真を提示
・うわ、太陽って大きい(と驚く)
説明4:
地球は、太陽の周りをこんな風に回っています。
太陽の周りをまわる地球を提示
発問3:
太陽の周りを何日で1周するでしょう?
・30日かな。
・365日です。
指示1:
地球のように太陽の周りを回っている惑星を、1つでも言える人は立ちます。
言われたら座りなさい。
・火星
・水星
・木星
・金星
・土星
・天王星
・海王星
・冥王星
太陽系の想像図を提示
指示2:
並び順を覚えましょう。後について言います。
水金地火木土天海(すいきんちかもくどってんかい)
木星の写真を提示
説明5:
この中で、一番大きな木星。直径は地球の・・・11倍です。
発問4:
では、この木星が太陽の周りを1周するのには何年かかかると思いますか?
・3年
・6年くらい
説明6:
12年間かかります。木星の1年は、地球の12年間と同じなのです。
ちょうど十二支が1周する長さです。ちなみに土星は1周30年かかります。
発問5:
木星にも、地球のまわりを回る月のように、衛星があります。何個あるでしょう?
・5こくらい?
説明7:
現在まで、63個見つかっています。
木星の赤い斑点(想像図)を提示
発問6:
この赤い斑点はなんだと思いますか?
・クレーターだと思います。
説明8:
木星はガス惑星です。この赤い斑点は、300年以上も続く大嵐と考えられています。
これだけでも地球の数個分の大きさです。
説明9:
さて、この木星、太陽系の中で地球より外側を回っています。
そのことが、地球にとってすごくよかったと言う天文学者がいます。
カーネギー研究所のジョージ・ウェザリル博士です。
発問7:
「もし、木星がなければ、地球に人類は誕生しなかった」と言っています。
なぜなのでしょうか?
説明10:
ヒントです。6500万年前、地球でこんなことがありました。
映像「天体衝突」(想像図)を提示
発問8:
もう一度聞きます。もし木星がなければ、なぜ人類が誕生しないのですか?
・隕石が地球にあたるのを防ぐからだと思います。
・わかりません。
映像「ジョージウェザリル博士の説」
「もし木星が地球の外側になかったら、地球に衝突する小天体は今より1000倍増えることがわかりました。
6000万年に一度おきた破滅的な大衝突が6万年に一度発生する。
そうなると地球に生 命が育まれたとしても、人間までは進化できなかったかもしれない。」
(以上、ウェザリル博士の説)
説明11:
巨大惑星木星、さらにその外側の土星が、天体衝突から地球を守っていてくれたのです。
授業を終わります。
引用・参考文献
①左巻健男執筆代表 「現代人のための中学理科 新しい科学の教科書Ⅲ」
②山岡均著「面白いほどよくわかる大宇宙学最前線 大宇宙101の謎」
③藤井旭著「星座の見かたがわかる本」
④誠文堂新光社 月齢カレンダー 2007
⑤NHKスペシャル「もう一つの地球を探せ」(映像資料)
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