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TOSSランドNo: 1143030 更新:2012年12月15日

日本の神話「倭建命」


2時間扱いの授業である。

◇すばる望遠鏡の写真を提示した。

発問1:

日本が世界最大級の望遠鏡を作った理由は何ですか。

説明1:

天体の観測です。天体の観測を通して、宇宙の始まりを知ろうとしているのです。もちろんこれは、日本だけがやっているのではありません。世界各国が巨大な望遠鏡を持ち、宇宙の始まり知ろうと競いあっているのです。

発問2:

文字もまだなかった頃の日本人は、*①「自分たちの住んでいる世界がどのようにしてできたか」というような疑問を持ったでしょうか。
*①古事記「国うみ神話」を探る 勇 眞氏の問いを追試

 ・食べ物のことを考えるのが精一杯で、世界のことなど考えなかった。

説明2:

奈良時代に「古事記」という書物がつくられました。日本最古の歴史書です。

◇古事記の「天地の初め」「イザナキノミコトとイザナミノミコト」(「古事記」上 次田真幸 講談社学術文庫 p36からp42までに掲載されている現代語訳)をプリントして配布し、私が読んで聞かせた。

 国土がまだ若くて固まらず、水に浮いている脂のような状態で、水母のように漂っているとき、中略 その矛を下ろしてかき廻されたが、潮をごろごろとかき鳴らして引き上げられる時、その矛の先からしたたり落ちる潮水が、積もり重なって島となった。これがオノゴロ島である。

指示1:

感想を言いなさい。

 ・大昔の人が世界の始まりをちゃんと考えていることが分かった

説明3:

古事記には、日本の国土ができる話から推古天皇の代の話までのことが書かれています。これらの話は、文字もなかった時代から語り継がれてきた話を、今から1200年前ぐらいにまとめたものです。古事記を読むと、大昔の人たちも自分たちの世界がどのようにして生まれて来たかについて強い興味を持っていたことがわかります。

発問3:

古事記には「倭建命」「因幡の白ウサギ」「やまたのオロチ」「海幸彦、山幸彦」などの神話が載せられています。これらの話を知っていますか。

 ・一人だけ知っていた。

 「倭建命」の現代口語訳(前掲書 中 p136~p170より)をプリントしたものを配布し、私が読んで聞かせた。全部読むのに20分程度かかった。

発問4:

倭建命は、いくつの国を回りましたか。

 ・出雲の国、東方十二カ国、尾張の国、相模の国、信濃国、甲斐の国

指示2:

これらの国は現在で言うとどこですか。辞書を使って調べなさい。

説明4:

 「東方十二カ国」については、伊勢、尾張、三河、遠江、駿河、甲斐、伊豆、相模、武蔵、総、常陸、、常陸、陸奥であろうと考えらいます。それから、陸奥は東北地方を指しますが、古代では福島県あたりまでを指すと考えられています。

指示3:

クマソを辞書で調べなさい。

 ・九州南部の住民。

指示4:

倭建命が回った順を日本地図でなぞりなさい。

発問5:

倭建命が、たくさんの国を回った目的は何ですか。

 ・天皇の命令で、わるいやつらをやっつける。

発問6:

倭建命は、英雄と呼んでもいいですか。

 ・たった一人でたくさんの国をやっつけたのだから英雄だ。
 ・やり方が卑怯だから英雄ではない。

発問7:

倭建命は、実在した人物ですか。

 ・実在していない。

発問8:

「倭建命」に書かれていることはどのぐらい信用できますか。

 ・少し

◇古事記(前掲書)「天武天皇と古事記の企画」の現代語訳をプリントしたものを配布、全文を読んだ。

 私の聞くところによれば、諸家に伝わっている帝紀および、本辞には、真実と違い、あるいは虚偽を加えたものが、はなはだ多いとのことである。中略 偽りを削除し、正しいものを定めて、後世に伝えようと思う。 

発問9:

天武天皇は、「正しいものを定めて、後世に伝えようと思う」と言っています。では、もう一度聞きます。古事記に書かれている内容は、どのぐらい信用できますか。

 ・今度は、全員が正しいものだと答えた。

説明5:

朝廷によって虚偽を削除したとされる「古事記」の内容は正しいのでしょうか。残念ながら、そうとは言えません。朝廷が作る以上、朝廷の都合のいいように書くところが出てくるからです。事実、他の書物と比べた結果、削除したり、付け加えたと思われる部分があるのです。

発問10:

では、古事記は歴史の資料としては全く使えない資料なのでしょうか。倭建命の話から、当時の日本の様子についてどんなことがわかりますか。

 ・戦いがたくさんあった。
 ・歌をよく詠んでいる。
 ・たくさんの神様がいた。

説明6:

説明 当時は、朝廷に逆らう豪族が地方にはまだたくさんいて、朝廷がそれを戦で平定していったのでしょう。その様子を倭建命の話にまとめたのだと考えられます。また、倭建命がまわった国から、大和朝廷が九州から福島県あたりまでを支配していたことがわかります。これは、前方後円墳の分布からほぼ間違いないと分かっています。
 この他にも当時の人々がたくさんの神様の存在を信じていたこと、歌を歌っていたことなどもわかります。古事記に書いてあることは、すべて事実がではありません。しかし、古事記は当時の日本の様子をする貴重な手がかりとなっていることは間違いありません。
歴史は資料に基づいて考える学問です。ところが、文章として残された資料には様々な嘘や誤りが含まれています。そこで、本当にそうなのかを発掘したり、他の書物と比較したりしながら当時の様子を再現しているのです。古事記は、読み物としても楽しめますが、その裏にある歴史を考えていくともっともっと楽しい読み方ができます。

子どもたちの感想
◇文字のなかった時代の人も地球がどのようにしてできたかを知りたかったんだと分かりました。けれど神が作ったと考えるのはおかしいなと思いました。それだけ神を信じていたんだなあと思いました。古事記も、うそのところがあるけれど決して資料に使えないわけではないと分かりました。この古事記をもとに今いろいろな話ができているということは、やはり古事記は役に立つんだなあと思いました。

◇今日の学習で古事記を作ったころの人々はその話を信じていたんだなあと思いました。私は神様を信じていないけど当時の人は今よりたくさんの人が神様を信じていると分かりました。それに文字のなかったころは語り継がれてきた事も分かりました。それに昔の人はしたたり落ちた潮水がつもり重なって島となったなんてよく考えたなと思いました。昔の人は今の人が考えられないことを考えていたんだなあと思いました。

◇大昔の人たちは神様は本当にいたと信じていたということが分かった。ヤマトタケルノ命の話はほとんどウソだけどちゃんと本当のところもあって歴史に使われていると分かった。大昔の人は何でも話をつくってしまうんだなと思った。


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