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TOSSランドNo: 3512768 更新:2012年12月15日

東書2年下 詩「鉄棒」の授業


向山型「分析批評」の授業づくり
詩の授業をつくる ③

1 「てつぼう(糸井重里)」を授業する

東書2年下に掲載されている次の詩を授業する。

   てつぼう
           いとい しげさと
 てつぼうは きみを
 まって います
 ひくい ほうのも
 たかい ほうの てつぼうも
 きみを まって います

 きみが さかあがりするのを
 きみが しりあがりするのを
 きみが あしかけあがりするのを
 てつぼうは まって います

 きみが こないと
 てつぼうは ただの てつぼうです
 さみしい てつぼうです

 てつぼうは まっています
 きみが まえまわりするのを
 きみが うしろまわりするのを
 きみが だいしゃりんするのを

 てつぼうは こんな こさめの ふる ひ
 いつまでも きみを まって います

2 授業のポイントは何か

 この詩の授業では,次の二つを押さえたい。
 
① 繰り返し(リフレイン)の効果。
 「まっています」の5回繰り返し。
 鉄棒技の名前(第2・第4連各3回)。
② 言葉の省略。
 第3連以外で「まっています」が省略されている。(全ての行に挿入可)
 
 他に「擬人法」なども扱えるが,今回の組み立てでは扱わない。
 ①・②共に「音読法」を適用して授業する。

音読法 子どもに音読させ,個々の読み方の違いをとり上げて,解釈の違いをはっきりさせていく方法。

子どもたちにこの詩を音読させながら,「①繰り返しの効果」や「②言葉の省略」に気づかせていく。

3 授業はどうなったか

 自主研究授業である(1年生3名・2年生1名)。
 子どもたちは,この詩を数回読んできている。
 本時は,少し厚手の紙に詩を印刷して配付した。

指示1:

起立して,3回読みます。1回目は前を向いて,2回目は廊下の方を向いて,3回目は外を向いて読みましょう。

 この間に,詩を板書した。
 早く読み終わった子には,教師に書き方を教えるように促した。

指示2:

ノートを開けましょう。一人ずつ読んでもらうので,他の人は読み方が○か△か,ノートに書いてみましょう。

 どの子の読み方も速い。
 しかし,間違えたりつかえたりはしないので,全員○をつけていた。

指示3:

この詩を読んで,「分かったこと・考えたこと・気づいたこと」を,何でもよいからノートに書いてごらんなさい。

5分後,子どもたちにノートに書いたことを発言させた。

 なんで,だれかがこないと「ただのてつぼう」になるのか。
 「いつまでも」まっているというのが分からない。
 「うしろまわり」と「さかあがり」は同じなのか。
 最後にマル(句点)がない。
 「だいしゃりん」って何か分からない。
 「ほうの」が分からない。
 「こさめ」が分からない。
 「さみしいてつぼう」が分からない。
 段落がない。
 1行空いている。

 一つひとつ,ほめながら出させていった。
 難語句については,まとめて解説した。
 「こさめ」は,漢字で表すと納得した。
 「うしろまわり」と「だいしゃりん」については,生活科で子どもが教室に持ち込んだ人形を使って,動きを示した。
 「ほうの」については,挿し絵の鉄棒を「ひくいほうの(鉄棒)」,「たかいほうの(鉄棒)」と,指で押さえさせた。

発問1:

この詩には,とってもよい書き方の工夫があります。いったいどんな工夫でしょう。

子どもたちは,次のような「工夫」を見つけた。

 1行空けている。
 1マス空けている。
 優しく書いている。
 1行が1マスずつ空いている。
 考えたこと・気づいたこと・分かったことがたくさん出る。

これらを,すべて認めた。

発問2:

さっきYさんが言った「まっています」はここだけから分かるんですか。

 「違う」と言うので,一つずつ確認していった。
 「まっています」は,5回も出てくる。

発問3:

「まっています」をたくさん使っているのは,どうしてだと思いますか。

 子どもたちは「繰り返し言う」理由が分からない。
 そこで,朝から母親が何度も「起きなさい」と繰り返して注意している例を示した。

説明1:

「まっています」を強く言いたいから,何度も使っているのですね。

子どもたちは納得していた。

発問4:

鉄棒の技の名前も,いっぱい出てきています。これはなぜでしょう。

 次のような意見が出た。

 もっとやらせるため。
 鉄棒がうまくなるため。
 いろんな鉄棒の技をしてほしいから。
 いろんな鉄棒の技を見たいから。

 すべて認めた。
 ここで再度,起立させて1回音読させてみた。
 「まっています」を強く読む子がいた。
 他の子に,これを紹介した。

説明2:

他にもまだ「まっています」が隠れているところがあるのです。

 最初に,「きみが さかあがりするのを」の下に隠れていると言う子が現れた。
 以下次々と,第3連以外には「まっています」が隠れていることが出された。

指示4:

第2連だけを,工夫して読んでみましょう。

 一人ずつ読ませて評定していった。
 すべて3点か4点である。

説明3:

先生が,一番下手な読み方をしてあげましょう。

 だらだらと,第2連の四つの行をつなげて読んでみせた。
 ある子が「隠れているところの読み方を考えないといけないんだ」と気づいた。

説明4:

本当は「まっています」があるんだけど隠れているんだから,そこにあるように空けて読むといいんだね。

 再度一人ずつ読ませていった。
 今度は全員,8点か9点である。
 全行を,二人の子どもに朗読させて終わった。


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