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TOSSランドNo: 1235135 更新:2012年12月12日

「親しらず子しらず」(山本和夫作詞岩河三郎作曲)の指導法


親不知子不知は新潟県と富山県の境、平成17年に糸魚川市と合併する青海町(おうみまち)にある。断崖絶壁、交通の難所で、通り抜けるのに親は子を、子は親をかえりみることができないほどだったことから、この名が付けられたとも言われている。ぜひ、生徒さんに親しらず子しらずの景色を写真でよいので見せてあげてください。その情景をイメージしながら歌うとよいでしょう。

1. 出だしをそろえる。

息を吸っているのがわかるくらい、全員でそろって息を吸う。「あ」の口で息を吸う。ピアノ伴奏からずっと緊張感を持続し、1本の糸が張りつめているように歌う。その中で、「苔むした地蔵が」がひとつのヤマ。そして、つづく「か」のK、「じーっと」のJの子音を長めに歌うことで緊張感が出る。

2. 「子を呼ぶ母の・・・」

この部分から雰囲気が変わり、曲が動く。ピアノの伴奏を見ても、その違いは顕著である。「子」のK、「母」のHを特にはっきり。「きこえぬかー」の「かー」と伸ばすところも、口を開けて、クリアな発音で歌う。2回目のpで歌うときは、ますます子音を強調して、はっきり長めに歌う。練習のひとつの方法として、ささやき声でしゃべってみる。それで言っていることが伝わるくらい口を動かし、子音を発音して歌う。

3. 「旅に病む・・・」 

曲の雰囲気が変わり、曲が進む。各パートがずれて歌っていたのが、「グワッと 爪を立て」でひとつになり、そのエネルギーが増幅してアクセントになる感じ。sfpは「てっえ~<ー<ー<ー<」と「え」の口をだんだん縦に開けていくと、それだけでも大きくなる。

4. 「次々に・・・」男声は強調している。

はっきり縦を揃えて歌ったのを、「ふたつの」でブレーキをかける感じ。そこで、ふっと雰囲気を変えて、言葉を歌う。「ふたつの/かなしき/いのちを/うばい/さったと/ゆう」という歌詞が浮かぶように。pだからといって聞こえなくては伝わらない。弱くと言うよりも、強い悲しみや怒りをpという声の大きさで表現していることを忘れずに。

5. 「怒濤は何を・・・」

指示された強弱のとおりに歌い分ける。ただひたすら声を出すのではなく、出すところと引くところを作る。子音、DやKをはっきりと発音することも大切。フェルマータの長さは指揮者の好みで、短めの時もあれば、長く伸ばして、ブレスをして「か」を歌うこともある。ただし、「か」はKHAくらい子音をはっきり、かみつくように歌う。その前の「け」「た」のK、Tも同様。

6. 「子を呼ぶ母の・・・」上記2に同じ。
7. 「悲しき人を・・・」

曲の雰囲気が変わる。なめらかに、流れるように。各パートがずれて歌っていたのが「さらに」でせき込んで追いかけ、そして、「追いうちするを・・・」で同じリズムになる。fだが、平坦ではなく、「おいうち<-<す<る>を」と「する」にむかって歌う。 「人生と・・・」すこしゆっくり、自分の心に問いかけるように。「いうか」のクレシェンド、デクレシェンドはとても大切。「か」は、口をあけて、はっきりとした発音で歌うこと。pだからといって弱気にならずに、しっかりと伸ばすこと。

8. 「悲劇に向かって・・・」

曲の雰囲気が変わり、動く。「悲劇に向かって」×2「挑むものを」×2である。2回目をよりつよく歌って、どんどん高揚して「あ~あ」につなげていく。「運命の・・・」ひとつひとつをはっきりと。短く切るのではなく、重く、粘りがあるようなイメージで歌う。「うんめいのかみはにくむか」の言葉が浮かぶように。特に最後の「か」はKHA。表情はきびしく、こわく。ピアノはまだ続いているので、緊張を途切れさせないで、その表情も含めて保つ。

9. Tempo I (一番はじめの速さ)になって、すこし「ほっ」とした雰囲気になる。

ソプラノはかもめの鳴き声。切なく悲しい鳴き声を歌う。男声は「霧」か「水面」か。いずれにしても、緊張感を保って、1本の糸のように歌う。

10. 「海をもぐり・・・」から、曲が揺れる。

「うみをもぐり」「なみをすべる」のように2つで1セットと思って歌うとよい。波が揺れているように歌う。または、演歌歌手が涙をこらえて歌っているイメージかな?「かなしさよ」のK、N、S、Yの歌い方で、悲しみを伝えよう。

11. Poco meno mosso (すこしゆっくりと)

上記1と同じように緊張感をもって歌う。「親知らず子知らずの・・・」でぱあっと景色が浮かぶかんじ。ソプラノの「ぼーうぼーう」で、悲しみを訴える。

12. 「夕暮れる」がppだが、弱々しくならないように、3パートの心情を「ゆうぐ<-<れ>る」と「れ」に向かって訴える。
13. 最後のピアノの音色まで、曲の1部。

ずーっと浸っていよう。歌い終わったとき、自分は泣けた。観客が泣いていた。そんな歌が歌えるといいですね。

曲の構成がはっきりしているので、基本としては、指示されてた強弱、速さを忠実に守って歌う。それだけでも、メリハリのある、感動的な合唱になるはず。演歌歌手がこの曲を歌っているのを想像してごらんになるのもよいかもしれません。「演歌の心」に通じる物があるような気がします。


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