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TOSSランドNo: 6252661 更新:2012年12月12日

読むだけで力になる道徳資料「本当の友だち」


本当の友だち

私は、生まれたときから心臓に欠陥がありました。8才のとき大学病院で手術を受けて成功しました。体力は順調に回復しましたが、手術によってできた胸の傷あとは、ケロイドのように残りました。

 小学校4年の身体測定のときのことです。私は胸囲を測るために裸にならなくてはいけませんでした。しかし、養護の先生は私に「シャツは脱がなくてもいいわよ」と言ってくれました。でも、シャツのえりもとから私の傷が見えてしまいました。それを、クラスの友だちがジロジロと見ているのがわかりました。そして、私に聞こえないようにヒソヒソと何か話していました。
 その時です。一人の女の子が「この人にさわると、傷がうつるんだよ」と言いました。「えーいやだよ。気持ち悪い」と言って他の友だちもそばから離れました。
 私の味方になってくれる人は誰もいませんでした。

 5年生の身体測定も、4年生の時と同じように、私のそばには誰も近づきませんでした。
 6年生の時、父の仕事の関係で、北海道へ引っ越すことになりました。私には、知らない土地への不安や友だちと別れる寂しさはありませんでした。それよりも「今までの私を知っている人がいなくなる」という明るい気持ちでした。
 北海道の小学校へ転入した私は、友だちもでき毎日楽しく学校へ通っていました。しかし、そこでも身体測定はありました。
 身体測定のことを考えると、私は、今までの幸せな気持ちがいっきに暗くなりました。「どうか身体測定の日がきませんように」と毎日思っていました。
 それでも、身体測定の日は一日一日と近づいてきます。
 とうとう身体測定の日がやってきました。私は学校を休むことも考えました。でも「休んでも、毎年身体測定はあるんだ。逃げたらダメなんだ。」と自分を励まし学校へ行きました。
 学校に着くと私は「ああ、やっぱり休めばよかった。また、のけ者になるんだ」と学校へきたことを後悔しました。
 いよいよ身体測定の時間になりました、まわりの友だちは、皆服を脱いでいきます。私は、洋服に手が掛かってもなかなか脱ぐことができませんでした。心の中で「どうしよう、どうしよう」と何回も何回もつぶやいていました。
 私は、思いきって服を脱ぎました。あの時と同じような突き刺さるような視線を感じました。「ああ、私はまた独りぼっちになるんだ・・・。」そう思うと涙があふれて、頬を流れました。
 その時、後ろ方から友だちの声がしました。
「そんな傷。気にするんじゃないよ。気にしちゃダメ¦」
 一人の女の子がそう言うと、今まで私をジロジロ見ていた友だちも「そうだよ。気にすんじゃないよ」と私のそばにやってきました。
「ああ、私を受け入れてくれたんだ。」私はそう思うと、今度はうれし涙があふれてきました。


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