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TOSSランドNo: 6567929 更新:2014年02月21日

「少年の日の思い出」討論の実践記録(2013)


1 範読・意味調べ

教師が範読。残り時間はワークを使って語句の意味調べ。
最初に読んだ感想をノートに書いてくることを宿題とする。

2 感想発表

指示1:

ノートに書いてきた感想を発表します。
指名なしで、全員発表します。

発表させながら、教師が黒板にキーワードを書いていく。
同じような感想は「これと同じだね」と確認してまとめる。

・エーミールへの償い
・ちょうをつぶした →罪の償い
・ちょうをつぶした理由 「自分を捨てたかった」
・盗んだことよりちょうのことしか考えていない
・ちょうを持つ資格がない
・謝ることで成長した
・一度起きたことは、もう償いができない
・母に言われなければ謝りに行かなかった
・一瞬の誘惑で取り返しのつかないことに
・先のことを考えて行動
・盗んだのは悪いこと
・少年時代の悪いことは、大人になってから後悔する
・つぶれて後悔 →はじめからやらない
・エーミールが自慢してきた
・自分への罰としてつぶした
・母の言葉 →子どもに対してではなく一人の人間として
・謝る勇気
・ちょうをつぶした →思い出をかみしめる

説明1:

これから話し合っていくことを、感想の中から考えます。
まず、「ちょうをつぶした理由」について、いろいろ考えが出ています。
それから、「この物語はどんなことを言いたいのか」ということも。いろいろ出ています。
そこで、まずは「ちょうをつぶした理由」について、みんなで考えていきましょう。

「ちょうをつぶした理由」について書いてくることを宿題にする。

3 討論 「ちょうをつぶした理由」

指示2:

「ちょうをつぶした理由」について発表します。理由も発表します。
指名なしで自由に発表しなさい。

発表を聞きながら、教師が黒板に書いていく。

・罪の償い  →思い出をかみしめている
         →ちょうを見ていると苦しいから (←軽蔑されたから)
・盗んだ償い  →悪いことをした昔の自分を消すため
          →おもちゃの代わり
・自分への罰  →一つ一つ指でつぶす =反省
          →思い出をかみしめている 「自分なんか…」
          →けじめ
          →エーミールのちょう(ない)←→自分のちょう(残っている)
・ちょうを集める資格がない
・いやな思い出を消す
・エーミールへの怒りを抑える(冷静に)

指示3:

「罪の償い」という意見が出ていますが、「償い」を辞書で調べなさい。

辞書には「償う」の意味として「相手に与えた損害を、お金や品物で弁償する」という意味が載っている。
「少年が自分のちょうをつぶしたのは、償いと言えますか?」と聞くと、全員が「ちがう」という。
つまり、少年がちょうをつぶしたのは、エーミールに対しての思いからではなく、自分に対しての思いからであることが分かる。
そこで「償い」という意見を消し、整理した。

説明2:

ここまでの意見を整理します。
「思い出を忘れるため」という意見。
「自分への罰(=反省のため)」という意見。
「ちょうを集める資格がないから」という意見。
「怒りを抑えるため」という意見。
この4つです。

次時までに自分の意見を決めてノートに書いてくるように言う。

4 討論 「ちょうをつぶした理由」

人数の分布を確認する。
「思い出を忘れる」 7人
「自分への罰」 11人
「資格がない」 9人
「怒りを抑える」 2人

指示4:

考えてきた意見を発表します。
一通り発表が終わったら、質問や反論をしていきます。

【思い出を忘れる】
・大切なちょうをつぶすことで、今までの自分を忘れ、新しい自分になろうとした。
・一つ一つ、指で押しつぶしたのは、思い出をかみしめて忘れようとしているのだ。
・「やみの中」で「粉々に」つぶしている。これは、もうちょうなんて見たくないという思いだ。
・ちょうの思い出を自分の中から消したい。
・悪い思い出を引きずりたくなかったからつぶした。P180「その思い出が不愉快ででもあるかのように」とある。

【自分への罰】
・「一つ一つ」押しつぶしているのは、エーミールにちょうの扱い方を非難されたから、それを反省している。
・エーミールに何かあげようとしたのは反省しているからだ。
・エーミールのちょうと同じぐらいのものをあげることができないので、代わりに自分のをつぶして反省した。

【資格がない】
・エーミールのちょうを壊してしまったので、自分にはもうちょうを集める資格がないと思った。
・「一度起きたことは償えない」とあるので、償えないなら、もうちょう集めをあきらめようと思った。
・エーミールに言われた言葉は間違っていない、つまり自分にはちょうを扱う資格がないと感じた。
・人のちょうを大切にできない自分が、ちょうを持っている資格はないと思った。

【怒りを抑える】
・エーミールに責められて、くやしかった。その腹いせに自分のちょうをつぶした。
・エーミールに対して「のどぶえに飛びかかる」寸前まで怒りを感じた。それを別の何かにぶつけたかった。

反論を求めると、「自分への罰」という意見に対して、「罰なら闇の中ではなく、明るいところでやるはずだ。自分の大切なちょうがつぶれていく様子をよく見なければ、反省にならない」という反論が出た。
これに対して「闇の中でやったのは、母親に見つからないためだ」という反論があり、しばらく議論が続いた。
その中で、「『やみの中』というのは、その時の少年の心境を表しているのではないか」という意見が出た。

「怒りを抑える」という意見に対して、「怒りをぶつけるのなら、ほかの物でもいいのではないか。なぜ大切なちょうなのか」という反論が出た。これに対して、「ほかの物だと、壊して終わりだが、ちょうは一つ一つつぶす時間が長い。その間に冷静になれると思った」と説明があった。

最後に人数を確認した。
「思い出を忘れる」 7人→11人
「自分への罰」 11人→8人
「資格がない」 9人→6人
「怒りを抑える」 2人→1人
と変動があった。

説明3:

今日はどの意見も消えませんでした。
今日の話し合いをふまえて、次回までにさらに意見を考えてきなさい。

5 討論 「ちょうをつぶした理由」

授業が始まる前に、ただ1人「怒りを抑える」という意見だった子が「意見を変えた」と言いに来た。
授業の最初にそれをみんなに説明させてスタートした。
人数は、
「思い出を忘れる」 12人
「自分への罰」 8人
「資格がない」 6人

・「思い出を忘れるため」というのはおかしい。一つ一つ指で押しつぶしていたら、逆に忘れられなくなってしまうはずだ。
・「自分への罰」に反論。母親に罪を告白した時に「どんな罰よりつらい」と書いてある。この時点で罰は終わっているのだ。だから罰ではない。
・(二つの意見を組み合わせて)「自分への罰によって、思い出を忘れようとした」のではないか。
・「資格がない」というのは、盗みをするような自分は人間として間違っているということで、それはちょうの収集家としてダメだということではない。だからちょうをつぶす理由にはならない。
・「自分でその思い出をけがしてしまった」とあるので、人としてダメなことをしてしまったから、収集家としてもダメなやつだと思ったのだ。
・P186から、盗みをしたことよりつぶれたちょうが少年の心を苦しめたことがわかる。

説明4:

「資格がない」という意見について、もう少し掘り下げます。
これは、少年が自分の行為に対して後悔や反省を感じたことから、そう思ったということですね。
では、少年は自分のどんな行為に対して、そう思ったのですか。
「ちょうを盗んだ」という行為ですか。それとも「ちょうをつぶしてしまった」という行為ですか。

どちらか選んで書かせた。
確認すると、全員が「つぶしてしまった行為」であった。
根拠としては、P186の「盗みをしたという気持ちより、自分がつぶしてしまった、美しい、珍しいちょうを見ているほうが、僕の心を苦しめた。」が出された。
そこで、これは「ちょうを収集する(収集家としての)資格がない」という意味だと確定した。
それをふまえて、最後に人数の変動を確認した。
「思い出を忘れる」 12人→4人
「自分への罰」 8人→6人
「資格がない」 6人→20人

説明5:

少年がちょうをつぶした理由としては、「エーミールのちょうをつぶしてしまったことで、自分には収集家としての資格がないと思い、収集をあきらめたから」というのが、このクラスでは主流ということになりました。
今日の話し合いをまとめて、ノートに書いておきなさい。

6 討論 「主題」

説明6:

その物語を通してどんなことが言いたいのか。これを「主題」と言います。
たとえば桃太郎の話なら、
・正義は最後には勝つ
・悪いことをすると報いがある
・仲間と協力すれば大きなことを成し遂げられる
などの主題が考えられます。
同じ物語からどんな主題を読み取るかは、人によって違います。

発問1:

「少年の日の思い出」の主題は何ですか。

ノートチェックをして黒板に書かせる。

・少年の時にやったことは大人になっても消えない。
・一度やったことはもうやりなおすことができないから後悔することはしないということ。
・どんな思い出も完全に忘れることはできない。
・幼少期の思い出は大切だ。
・一度起きたことはもう償えない。
・幼いころにあった苦い過去は、大人になっても忘れられないから、こういうことをしてはいけない。
・罪を犯すと一生嫌な思い出として残る。
・盗みや悪いことをしたら後悔するということ。
・一度起きたことはもう償いのできないものだということ。
・悪いことをしたら自分も傷つく。
・悪いことをすると自分にも返ってくる。

これ以外にないか確認する。
自分の考える主題をノートに書いてくることを宿題にする。

7 討論 「主題」

指示5:

自分の考える主題を発表します。
ほかの人の発表を聞きながら、何種類に整理できるか考えなさい。

全員発表させる。
発表が終わったら、何種類に分けられたか聞く。
一番細かく分けたのは「5種類」という生徒だったので、分け方を聞いた。
(5種類のうち2つはほぼ同じだったので、4種類とした。)
板書して人数を確認した。

・一度起きたことは償えない  14人
・思い出は消せない       13人
・悪いことをすると後悔する   4人
・幼年時代の思い出は大切だ 2人

次時はこの4種類について討論すると予告した。
自分の考える主題を支える根拠を作品の中から探しておくことを宿題とする。

8 討論 「主題」

自分の考える主題を支える根拠を発表する。
ページ・行数と、なぜそこが根拠になるのかという簡単な説明を言わせる。
どんどん発表させて板書する。

【一度起きたことは償えない】 13人
 P189・L14 そのとき、初めて僕は、一度起きたことは、もう償いのできないものだということを悟った。
 P178・L6 子供ができてから、自分の幼年時代のいろいろの習慣や楽しみ事が、またよみがえってきたよ。
 P186・L12 僕はもう、どんな不幸が起こったかということを知った。
 P187・L2 ばらばらになった羽が……それをすっかり元どおりにすることができたら、僕は、どんな持ち物でも楽しみでも、喜んで投げ出したろう。

【思い出は消せない】 14人
 P180・L1 その思い出が不愉快ででもあるかのように……
 P179・L10 ピンの付いたまま箱の中から用心深く取り出し、…… (→エーミールのちょうをつぶした苦い思い出があるから用心している)
 P179・L12 ちょうを見るくらい、幼年時代の思い出を強くそそられるものはない。
 P180・L4 残念ながら自分でその思い出をけがしてしまった。

【悪いことをすると後悔する】 4人
 P187・L2 ばらばらになった羽が……それをすっかり元どおりにすることができたら、僕は、どんな持ち物でも楽しみでも、喜んで投げ出したろう。
 P186・L17 自分がつぶしてしまった、美しい、珍しいちょうを見ているほうが、僕の心を苦しめた。

【幼年時代の思い出は大切だ】 2人
 P179・L15~ 「もう結構」…不愉快… (→子どもの頃の思い出によって、友人関係に支障が出るほどである)
 P178・L6 子供ができてから、…… (→昔の思い出がよみがえっている)
 P180・L13 僕は全くこの遊戯のとりこになり…… (→昔の思い出)

自分以外の意見に反論させる。

・題名に「思い出」という言葉があるので、「思い出」にふれていない主題は成り立たないのではないか。
・「償えない」ということの内容が、ある意味「思い出」だ。
・P178~P180の(大人になってからの)場面は、少年が大人になっても苦い思い出を引きずっていることを表現するためにある。もし「一度起きたことは償えない」や「悪いことをすると後悔する」ということを言いたいだけなら、最初の場面は必要ないはずだ。

最後の意見に説得力があり、「思い出」にふれていない主題は一気に消えた。

説明7:

「思い出は消せない」というのは、「だから気をつけなさい」というような、教訓的な意味あいがありますね。
それに対して「幼年時代の思い出は大切だ」というのは、良い思い出も、悪い思い出も、子どもの頃の思い出はみんな大事なものだ、という意味ですね。
この違いをふまえて、どちらの主題がいいか決めなさい。

人数を確認。
「思い出は消せない」 14人→31人
「幼年時代の思い出は大切だ」 2人→2人

今日の話し合いの内容をノートに書いてまとめておくように言う。

9 討論 「対比」

発問2:

この作品の中に出てくる対比を、できるだけたくさん見つけなさい。

ノートチェックをしてどんどん板書させる。
15の意見が出た。

・「盗みをしたという悪心」←→「謝ることができた良心」
・「今」←→「昔」
・「子供の時の気持ち」←→「大人の時の気持ち」
・「エーミール」←→「僕」
・「微妙な喜び」←→「激しい欲望」
・「満足感」←→「恐ろしい不安」
・「ちょうを集める」←→「ちょうをつぶす」
・「悪漢」←→「正義」
・「朝」←→「夜」
・「ちょうがほしい気持ち」←→「ちょうが手に入った気持ち」
・「興奮」←→「冷静」
・「不愉快」←→「愉快」
・「過去」←→「現在」
・「幼年」←→「大人」
・「満足感」←→「罪悪感」

これ以外にないか確認する。
それから、出た意見に対して質問がないか聞く。
「満足感」と「罪悪感」に対して質問があり、「ちょうを手に入れた満足感」と「ちょうをつぶしてしまった罪悪感」という説明があった。

発問3:

この中で、この物語で最も大事な対比はどれですか。

選ばせて挙手で確認。手が上がった意見は8個だった。

・「盗みをしたという悪心」←→「謝ることができた良心」 2
・「今」←→「昔」  9
・「エーミール」←→「僕」  3
・「微妙な喜び」←→「激しい欲望」  1
・「悪漢」←→「正義」  9
・「ちょうがほしい気持ち」←→「ちょうが手に入った気持ち」  1
・「過去」←→「現在」 (※「今」←→「昔」と同じということにした)
・「幼年」←→「大人」  2
・「満足感」←→「罪悪感」  6

そのあと、出ている意見について補足説明があれば発言するように言った。
・最初のページに「現在」の話があり、そこから始まっているので、「今」←→「昔」という対比だ。
・今の話と昔の思い出が書かれているので、「今」←→「昔」だ。
・「悪漢」←→「正義」は、少年がエーミールに謝るという、いい場面に出てくるので、一番大事だ。
・大人の場面と子供の場面が出てくるので、時間軸にふれていない対比は違うと思う。
・ちょうを盗んだ思い出の話なのだから、「満足感」←→「罪悪感」という対比がないと、物語が成り立たない。

次時に討論をするので意見を書いてくることを宿題にした。

10 討論 「対比」

書いてきた意見を発表することからスタートした。
聞きながら板書してまとめていく。

【過去←→現在】
・過去の場面と現在の場面で構成されているから。
・題名に「思い出」とあり、過去の思い出が主題となっているから。
・最初の場面があるのは、現在のことを過去と対比させているから。

【幼年←→大人】
・「幼年時代の思い出が……」とあり、幼年時代のことが強調されているから。
・「子供と大人」という関係がたくさん出てくるから。(母親と少年、女中と少年、大人のようなエーミールと子供の「僕」、など)

【満足感←→罪悪感】
・この感情があるから、少年時代の思い出になっている。

【悪漢←→正義】
・「思い出をけがしてしまった」とあり、自分が悪漢になってしまったことを後悔している。
・少年の気持ちが変わる大事な場面で出てくる対比だから。

これ以外にないか確認する。
人数を調べると、
【過去←→現在】  12人
【幼年←→大人】  10人
【満足感←→罪悪感】 1人
【悪漢←→正義】  10人
となった。

指示6:

質問・反論などあれば、していきなさい。

・「悪漢」や「正義」というのは、最後の場面にしか出てこない。作品全体の話とはいえない。
・説明文などでも、大事なことは最後に書いてある。だから【悪漢←→正義】が大事なのだ。
・エーミールは「正義」で、少年は「悪漢」で、この話は2人の物語である。だから【悪漢←→正義】である。
・「僕」は初めから「悪漢」だったわけではない。
・「僕」がエーミールに謝りに行く場面が、一番大事な場面だ。だからそこで出てくる【悪漢←→正義】が一番大事だ。
・主題が「思い出は消せない」ということなら、【幼年←→大人】という対比が最も適切だ。
・これは少年が成長する物語なので、成長したあとの大人の場面が大事だ。

討論の過程で、【満足感←→罪悪感】だった1人は、【悪漢←→正義】に意見を変えた。
次時に続きをやる予告をして終わる。

11 討論 「対比」

前回の続きからスタート。
初めに人数を確認した。
【過去←→現在】  8人
【幼年←→大人】  14人
【悪漢←→正義】  8人
家で考えてきた段階で、人数が変動していた。

反論もふくめて自由に討論を進めた。

・「過去←→現在」は、時間についてしかふれていない。「幼年←→大人」は、時間軸と主人公の「僕」の両方に関わるので、こちらが良い。
・「悪漢←→正義」だったら、最初の場面が必要ない。
・題名に「思い出」という言葉があるから「幼年←→大人」の対比が重要。
・題名の「少年」と「幼年」は同じ意味。
・「悪漢←→正義」は大事な場面で出てくる。
・最初の場面は「思い出」を出すための場面であり、薄っぺらいから、大して重要でない。
・「過去←→現在」という言葉は文章中に出てこない。
・「悪漢←→正義」は少年の場面にしか出てこない。
・「過去」と「現在」の場面は、くっきり分かれているから、文章に出てくるのと同じだ。

ここまでの討論で、【過去←→現在】という意見は全く反論できていなかったので、確認して消した。
人数は、
【幼年←→大人】  22人
【悪漢←→正義】  8人
となった。

説明8:

両者の主張点は、
【幼年←→大人】は、「子どもの場面と大人の場面で物語が構成されているのだから」という理由。
【悪漢←→正義】は、「最も大事な場面で出てくる対比だから」という理由。
どちらも主張としては良いのですが、このまま自分が正しい、と主張するだけでは平行線です。
お互いに、相手の矛盾点や根拠が適切でないことを突いて、攻撃しなければ討論になりません。

反論を求めると、教科書P192の「学習の窓」に、「後半がこの作品の中心」という記述があることを見つけた生徒がいた。
「作品の中心」である後半に出てくる対比だから、【悪漢←→正義】の方が重要だというわけである。

次回は、有効な反論や新しい根拠が出てきた場合、この話題を続けることを予告した。

12~15 評論文

討論の続きとなるような意見は出なかったので、まとめの評論文を書かせた。

まず、プロット(目次)の立て方の例を示して、プロットを書かせた。

【書き方例①】 授業の流れに沿って、ノートに書いてきた意見をそのまま書いていく。
 (一) 最初に読んだ感想
 (二) 少年がちょうをつぶした理由
 (三) 主題
 (四) 対比
 (五) まとめ

【書き方例②】 ノートに書いてある意見を元に、内容に項目をつけて書いていく。
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 少年の行動について
  (一) 少年がちょうをつぶした理由
  (二) 「罪の償い」という意見について
  (三) 「自分への罰」という意見について
  (四) 「思い出を消す」という意見について
  (五) 「資格がない」という意見について
 Ⅲ 主題について
  (一) 作品の主題
  (二) 「一度起きたことは償えない」という意見について
  (三) 「悪いことをすると後悔する」という意見について
  (四) 「幼年時代の思い出は大切だ」という意見について
  (五) 「思い出は消せない」という意見について
 Ⅳ 対比について
  (一) 満足感と罪悪感
  (二) 過去と現在
  (三) 悪漢と正義
  (四) 幼年と大人
 Ⅴ おわりに

【書き方例③】 ノートの意見を元に、考えを整理して文章を再構成して書いていく。
 Ⅰ 序論
 Ⅱ 本論
  (一) 物語の構成
   ① 現在
   ② 過去
  (二) 登場人物
   ① 「僕」
    (ア) 少年の「僕」
    (イ) 大人の「僕」
   ② エーミール
   ③ 母
  (三) クライマックス
   ① 「僕」の変化
   ② 変化のきっかけ
   ③ 変化の瞬間
  (四) 対比
   ① 三つの対比
    (ア) 悪漢と正義
    (イ) 過去と現在
    (ウ) 幼年と大人
   ② 最も重要な対比
  (五) 象徴
   ① ちょう
   ② 「やみ」
   ③ エーミール
  (六) 主題
   ① 題名
   ② 「思い出」
   ③ 教訓として読むべきか
 Ⅲ 結論

プロットをチェック。合格した生徒は、どんどん書かせていく。
授業時間内に書ききれない生徒は宿題にした。


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