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TOSSランドNo: 1116188 更新:2012年12月12日

「石うすの歌」を授業する


これは菅原泰一氏の実践「『石うすの歌』壺井栄(光村6年)を授業する」の紹介である。

出典 : 第7期教育技術の法則化63 子どもを動かす小6の教育技術 

登場人物を検討する

発問1:

この物語に出てきた人物、もの、動物の中で、自分が登場人物だと思うものを言いなさい。

3分間のノート作業の後、発表させた。
 ●千枝子 ●おばあさん ●ひいおじいさん ●いのしし ●瑞枝
 ●瑞恵のお母さん ●千枝子のお母さん ●瑞枝のお父さん(千枝子のおじさん)
 ●千枝子のお母さん ●おとなりの喜久ちゃん ●子供 ●町に住んでいる人
 ●りょうし ●ご先祖 ●おしょうらさま ●石うす
が出た。

そこで、次の説明をする。

説明1:

登場人物とは、物語の中に出てきて行動したり、考えたり、しゃべったりするもの全てを言います。
人間でなくても、行動したり考えたりすれば、動物でもものでも登場人物と言うのです。

発問2:

みんなが考えた中で、登場人物と言えないのはどれですか。

理由と共にノートに書かせ、4分後発表させる。

● 「いのしし」「ひいおじいさん」「りょうし」・・・・・おばあさんの話に出てきただけ。
● 「喜久ちゃん」・・・・・千枝子の考えの中に出てきただけである。
● 「おしょうらさま」「ご先祖」・・・・・名前が出ているだけ。
● 「子供」「町の人」・・・・・話者が説明に使っているだけである。
● 「瑞枝の父」・・・・・みんなの想像の中に出てくるだけ、それに「千枝子の父」と兄弟であると説明されているだけだから。
● 千枝子の父も同様

最後に「石うす」がおかしい、という意見が出されたところで、次の発問をする。

発問3:

石うすは登場人物ですか。

ノートの片隅に、登場人物○、そうではない×、記させ、その上で挙手させて人数を確認する。
○22人、×16人であった。

指示1:

そう考えた理由をノートに書きなさい。
(4分後)発表しなさい。

<×>派
 ●題に石うすがでてくるから中心になっている。
 ●ものも登場人物に入るから。
 ●動いている
 ●「勉強せい・・・」などと歌っている。

<○>派
 ●石うすが動くのは、おばあさんや千枝子が回しているからで自分では動いていない。
 ●石うすが歌っているというが、それは、まわす人の気持ちによって変わる、聞いている人がそう聞くだけである。

結論・・・・・石うすは登場人物ではない。

登場人物は次のようになった。

千枝子  おばあさん  瑞枝  瑞枝のおばさん  千枝子のお母さん  

児童の作文を載せる。

私は登場人物は、千枝子、おばあさん、瑞枝、お母さん、おばあさんだと考える。
石うすが登場人物かどうかで意見が分かれたけれど、私は、石うすは登場人物ではないと思った。
わけは、石うすはしゃべってもいないし、行動もしていない。
「だんごがほしけりゃうす回せ・・・」
などは、おばあさんが、千枝子をたいくつがらせまいとして、こういうことを言ったら、
千枝子もそう聞き取って、石うすが本当に歌っているように聞こえただけだから。
題に「石うす」とあるけど、それは、石うすへの気持ちや、石うすがいろいろ関係しているから「石うすの歌」という題がついた。
一つの花(光村4上)の花は何もしないけど題になってる。
だから、石うすは絶対登場人物ではないのだ。

主人公を検討する

ここから次時である。
最初に主人公について説明する。

説明2:

主人公とは、物語の中心になる登場人物で、通常は一人ですが2人や、1グループの場合もある。

発問4:

主人公はだれだと考えますか。

理由と共にかかせ、人数を確認する。

千枝子 28人   千枝子とおばあさん 5人   千枝子と瑞枝 3人

理由を発表させる。

<千枝子>
● いつでもでてきている。
● 一番多く活動している。
● 思ったこと、考えたことが一番多く書いてある。
● 千枝子を中心に話が進められている。
● 話者が千枝子の心の中に一番多く入っている。
● 千枝子のことを話者が一番多く説明している。ということは、話者が千枝子のことを一番知らせたいからだ。
● 石うす(題の)への気持ちが(千枝子の)書いてあるから。

<千枝子とおばあさん>
● おばあさんは千枝子と一緒でずっとでてきている。
● 石うすの歌を感じ取っているのは、この2人だから。

<千枝子と瑞枝>
● 前半、千枝子とおばあさん、後半、千枝子と瑞枝がよくでてきているから。
● 瑞枝と千枝子が2人で石うすをまわし、瑞枝が立ち直ったから。
● 瑞枝が父母を亡くすという悲惨なめにあったから。

千枝子が主人公という点では一致している。問題は、おばあさんや、瑞枝がどうかということだ。
人数を確認すると、 A 37人  B 0人   C 2人 になっていた。

指示2:

相手に対する反論をノートに書きなさい。

3分後、書けた者から発表させるが、意見を出すのはA派ばかり。
C派はなかなか反論できない。

● 前半おばあさん、後半、瑞枝がでてくるなら、瑞枝だけ主人公に入れるのはおかしい。
● 主役は、だいたい最初からでてくるものだ。
● 瑞枝が中心になっている所は、少ししかない。
● 瑞枝を立ち直らせたのは千枝子だ。立ち直らせた方が主人公だ。

C派も
● だいたいでてきているとか、人によって役割も違うし考え方も違う、
 とかろうじて反論するが、形勢不利である。

結局、
● どちらも主人公としたら、話者の心の中へ入り方が違いすぎる、同じくらい入らないとおかしい。
という意見がきいて、Cはつぶれた。

結論 主人公は千枝子である。

指導の作文を載せる。

主人公は千枝子であると考える。
 分けは、視点の検討の時に考えたように、話者が千枝子の心の中に
一番多くはいっているからそう考えた。
千枝子とおばあさんが主人公だという人が、
 「石うすの歌を感じ取っているのが千枝子とおばあさんだから。」
と言ったけど、最後で瑞枝も聞いている。
この意見だったら、瑞枝も主人公になってしまう。
千枝子と瑞枝が主人公だという人が
 「千枝子がだした石うすの歌で瑞枝が立ち直ったから。」
 「千枝子はよくでてくるし、瑞枝は悲惨な目にあったから。」
と言った。けど最初の方は、たちなおせたのは千枝子なんだから千枝子が優先。瑞枝はいなくてもよいと考える。
後の方は、いくら悲惨な目にあっても主人公とは限らない。
やっぱり助ける方が主人公だと思う。
話者が千枝子の心の中に一番たくさんはいっているという考えに反対した人は1人もいなかった。
これは、反対のしようがないからである。
主人公は千枝子なのである。


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