説明1:
宮崎県は鶏の生産量全国1位です。生産者や近所の人はあることでとても困っていました。
発問1:
困っている元凶はこれです。(鶏の糞を見せる。)何だと思いますか?
説明2:
鶏の糞のにおいは最悪と言われるほど臭いのです。この糞をこれまでは肥料として使ったり,野積みにして放置していました。鶏の糞のにおいは風に乗って5km先まで届くほどです。「近所の人は洗濯物が外に干せない」「窓が開けられない」と訴えるほど困っていました。
説明3:
国は家畜排泄物法という法律を作りました。これは,農家から出る家畜の汚物に含まれる窒素が地下水に流出し,汚染する恐れがあるため,野積みを禁止したものです。そのまま肥料にすることもできず,野積みにもできません。そこで,宮崎県ではバイオマスリサイクル会社をつくりました。
発問2:
ここでは鶏の糞を燃やして皆さんの生活に役立つものに変えています。何だと思いますか?ノートに書きなさい。
・答えは「肥料」 「電気」である。
・肥料となった灰を見せてにおってもらう。においがほとんどないことに驚く。
説明4:
この会社では燃やす時に鶏の糞のにおいを消して肥料を作りだすのです。それだけではありません。燃やした時の蒸気を使ってタービンを回し電気を作るのです。3000戸分にあたる量の電気を発電できるのです。それらを会社を動かすために使い,残りはすべて電力会社に売るのです。
説明5:
鶏の糞を燃やすと二酸化炭素が発生します。それは成長過程で吸収した二酸化炭素なので差し引きで二酸化炭素は増えません。地球温暖化を防ぐ新エネルギーとして,風力や太陽光とともに注目されています。農家や近所の人にとっても迷惑な存在だった鶏の糞がこのように迷惑にならないどころか,生活に役立つものにかわっていくのです。
発問3:
今後,このような鶏の糞など生き物や植物を使っての有効活用「バイオマス」と言いますが,増えていくと思いますか?
説明6:
宮崎県は畜産王国です。宮崎ならではの取り組みがこれからも期待されます。
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