法則化シリーズ/理科/6年生
ー理科の時間のコーヒーブレイクー
福島法則化アンバランス TOSS会津 薄井 健文
これは小林幸男氏の実践「なぜ風船は落ちたのか ー理科の時間のコーヒーブレイクー」の
紹介である。
出典 : 第9期教育技術の法則化 85 だれでも使える教育技術 小学校6年
5月下旬。夏を思わす暑い夏。
急に暑くなったせいか少々つかれた感じの子がめだつ。
しかも、6校時。
こんな時は、コーヒーブレイクがいい。
次のような話をした。
先日、2歳の息子と散歩の途中、手紙のついた赤い風船が空からおりてきた。
その風船には手紙がついていた。ところが残念なことに住所が書かれていなかった。
空からの手紙、なんてロマンチックだろう。
日曜日のことである。買い物について行った息子が、青い風船をもらってきた。
ヘリウムの入った風船である。
先日の出来事を思い出し、さっそくその風船に手紙をつけてやった。
息子は大喜びである。すぐ飛ばそうと言う。
しかし、あいにく小さなつぶの雨が降っていた。
でも、どうしても外で飛ばすのだと言ってきかない。
このあたりまで話すと、ぼけーとしていた子も「フムフム、それで」と身を乗り出すように聞いている。
そこで、風船を飛ばすことになった。
話したとたん、息子は「とってとって」「買って買って」と泣き始めた。
でも、そんなことはお構いなしである。
見る間に、どんど上がって豆粒ほどになってしまった。
さて、その後どうなったか。話を続けよう。
ところが、もう見えなくなったはずの風船が、しだいに大きく見え始めた。
どんどん下がってきて、ついに前の田んぼに落ちてきたのであった。
喜んだのは息子である。
さて、ここで問題である。
発問1:
なぜ、この風船は落ちたのか。
次の5つの中から一つ選びなさい。
(1)風船の中のガスがぬけたので。( 0名)
(2)風船が上空で冷やされたから。 (18名)
(3)つけていた手紙が雨で濡れたため。(4名)
(4)風船が雨で濡れたため。(0名)
(5)わからない。(1名)
子どもの反応は上の通りだった。
いよいよ答えの発表である。
(5)は×、(1)は×、(3)も×というと、
興奮して「やった!」大喜びする子がいる。
「では、(2)か(4)か・・・・・正解は・・・・・(4)である」と
言うと、「えー」「そんなー」と、一同驚きがあった。
信じられないだろう。
でも、本当なのだ。
ハンカチを取り出し、風船の水滴をぬぐって放すとふんわり上がったのである。
最後に次のことを言って終わった。
かの有名なニュートンは、リンゴが落ちるのを見て引力というものを
発見したという。
あれ?どうして?と思うところに発見があり、科学があるのだ。
<その日の日記より>
今日は、先生に風船を飛ばして落ちてきたことを聞きました。
クイズのようだったので少し迷ったけど決めました。
ぼくは(2)に手を挙げました。
たまたま人数が多かったので、少し自身がありました。
しかし、水滴が答えだったので違いました。
科学とは不思議ですね。
ニュートンみたいに1つでも発見してみたいです。
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