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TOSSランドNo: 2310006 更新:2012年12月12日

「アトランダム・ラブレター」のやり方を教えます


 生徒分の封筒と西洋紙を持って教室に入った。
 「先生、何をするのですか?」という生徒の声。
 私は封筒の束を教卓に置き、すぐに西洋紙を配布した。

指示1:

    これから3分間はかります。
    自分の長所を5個以上、この紙に書いてください。

 「何もないよ」「短所ならたくさんあるのに…」という声があがった。
 隣の生徒に「私の長所を教えて!」と聞いている生徒もいた。
 考えている様子ではあるが、鉛筆は動いていなかった。
 3分後、鉛筆を置かせ、書いた文を発表させた。
 恥ずかしそうに発表する姿が、私の目にとてもかわいく映った。
 私はすべて板書した
 やんちゃな良一が「優しいところ」と照れながら発表した時、教室には大きな歓声があがった。
 しかし、生徒全員が良一のように発表できたわけではない。
 紙に書いてはいるのに、恥ずかしがって発表しない生徒もした。
 次のような結果となった。
    3 個…6名  2 個…17名  1 個…6名  0 個…5名
 4個以上かけた生徒は1人もいなかった。
 私は、次のように話した。

指示2:

    みなさんは、それぞれ素晴らしい長所を持っています。
    でも、自分ではなかなか気付かないものです。
    その証拠に、1番多く書いた人でも3個しかかけませんでした。
    自分の長所を知らないというのは、とても残念なことです。
    自分でわからないのであれば、友だちに教えてもらいましょう。

 私は教卓に置いてあった封筒の束を手にした。
 生徒の視線は封筒に集中した。

説明1:

    この封筒の中に紙が入っています。
    その右上に名前が書いてあります。
    その人にラブレターを書いてもらいます。
    つまり、その紙にその人の長所を書いて教えてあげるのです。

 勝った廊下側から「ババヌキ」の要領で封筒を引かせた。
 全員が引き終わったところで、次のように指示した。

指示3:

    静かに封を開けてください。
    そして、名前を確かめてください。
    運悪く(?)自分のがあたった人は手を挙げてください。

 手は上がらなかった。
 手が上がった時は、その生徒の周囲約8人分を回収して、再度引かせる予定であった。

指示4:

    これから10分間はかります。
    その人の長所を書いください。
    箇条書きでも、手紙のように書いても構いません。
    とにかく、たくさん書いて教えてあげてください。

 自分の長所はあれだけ苦労していたのに、友だちのことになると猛スピードで鉛筆が動いた。
 34人もいれば、なかなか書けない生徒もいる。
 そのために、先程、黒板に《自分で発見した長所》を書いたのである。
 黒板を見れば、その生徒にあてはまる長所が1つはあるであろう。
 「黒板を参考にしてもいいよ」とアドバイスした。
 更に、次のようにヒントを与えた。
    ①体育祭や球技大会などの大きな行事を思い出すと、その人の長所が見えてくるよ。
    ②掃除や給食などの当番活動で、長所を発揮している人も多いよね。
    ③昨日、良一君が職員室で先生の肩をもんでくれたけど、あれも優しさのあらわれだよね。

 10分後、書いた紙を封筒に入れて回収した。
 「ババヌキ」の要領で、教卓前に座る英樹に封筒を引かせた。
 私はゆっくりと封を開き、中の紙を取り出した。
 生徒の目は好奇心でいっぱいであった。
 「読みます。誰の長所かを当ててください」と言って、読み始めた。
 教室は緊張感に包まれた。
 「クラスで最も足が速く…」と言った途端、「真吾だ!」という亜由美の大きな声。
 教室には歓声が上がった。
 「サッカー部ではエースストライカーで、この前の練習試合でもハットトリックを決めて…」
 読み終えてから、「そうです。正解は真吾君です」と答えた。
 真吾は顔を真っ赤にして照れていたが、表情には「友だちに認められた」という満足感があった。
 真吾は、誰が書いたのかをしきりに知りたがっていた。
 私は「秘密です」とだけ答えた。
 2枚目の封筒を取り出した。
 「今度は女子です」とヒントを出してから読み始めた。
 「いつも明るく、クラスの人気者です。食べ物の好き嫌いがなく、いつも給食をおかわり…」
 「私です!」と、涼子が自分から手をあげた。
 教室には、またまた歓声が響いた。
 このように、クイズ形式で人全員の手紙を読み上げた。
 どの生徒も照れてはいたが、その表情に自信が感じられた。
 最後に、私は次のように語った。

説明2:

     人間、誰にでも長所があります。
     でも、自分の長所は意識しなければ見つけることも、伸ばすこともできません。<
     今日、学級の仲間がみなさんの長所を見つけてくれました。
     この長所を少しでも伸ばす努力を、この教室で続けていきましょう。

 生徒は真剣に私の話を聞いていた。
 とても楽しい1時間の授業であった。
 この実践の留意点として、3点をあげておく。
     ①長所のみを書かせる。
     ②教師が読み上げる。(短所が書かれていた場合は、省略する。
     ③手紙の主は秘密にしておく。


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