主題は、自分が相手に伝えたいことだと言える。それを自分で意識させる、気付かせるために短い文章で書かせるのが、効果的だと思う。
ポイント 字数は、20字程度にする
低学年では、会話しながら、描きたい場面を探っていくと、表現できない子ども(書けない子ども、言えない子ども)も自分の思いに気付き、描きたいものをつかみやすい。また、文に書けても、絵に描けないものがあることを知っておくこと。
題材は、低学年の場合、経験したものがいい。事前に、他教科(生活科など)で一斉に経験させてもいい。
(例)全員共通の主題の場合も、一人ひとりの主題を持たせる。
☆全員の主題「ばったとりをした」
★個人の主題「ばったがいるから、そっと近づいてすばやくとった。」
「さっと手を出したら、空高くにげられて残念だった。」
「急にばったが出てきたので、ぼくは、びっくりした。」
「ばったをとろうとあみをふり回しておいかけた。」
下線部を動作化すると、手がかりになる。
下線部が入るように、指導する。
想をねってから、決定する。目でみたり、耳で聞いたり、はだで感じたり、心で思ったりすることが、相手の伝わるように考える。
想には、こだわりたい。
決定した想にあわせて、ラフスケッチする。ざら紙にラフスケッチする。折ったり、切ったりしてトリミングする。
画用紙にあたりをつける。(無駄な余白がないようにする。)
あたりは、おれたチョークを使うとおもしろい。
ポイント 大事なところが入ったかどうかチエックする。
「描きたい主人公は、入ったかな。思いが描けたかな。」とふりかえる。
主体にあわせたまわりを描き加えていく。(あまりくわしくなると主体がぼやけるから、注意。
主体を支える脇役を入れるといい。低学年の場合、自分を入れるのもいい。
「主人公とお話しているねえ。何をはなしているのかな。」「お話させてみようか。」など言葉かけをする。
低学年では、市販の色画用紙を使うとバック処理が簡単である。でも、色は、教師が選ぶのではなくて、子どもに選ばせたい。
中学年・高学年では、イメージの色で塗って自分なりの色画用紙を作るといい。
ポイント タンポでスタンピングしたり、ぼかしたり、にじみをいれたり、ローラーを使ったりするとバックでも楽しめる。ブラッシングなども喜ぶ。
細かなところ、毛並み、部位などいろいろ収集して利用する。
使えそうなものをどんどん集めておく。学年の実態に応じて、おこなう。下の例は、高学年向きである。
スケッチは、次の4つを観点で集める。
①中心になるもの・・・・中心人物(だれが)
②まわりにあるもの・・・・(どんなところで、だれと)
③道具など・・・・(手に持っている物、服装)
④場面構成・・・・(①②③を組み合わせる)
ポイント 10センチ×10センチぐらいの紙を5.6枚ずつ配り、どんどん描かせる
5 色を楽しむ
低学年では、楽しくなるような色づかいがいい。すきなように塗らせても良いと思う。
中学年では、仲間の色でぬるというのもおもしろい。
高学年では、主調色をふれ、違う色を少し使ってみるとまとまる。色を制限するのも、いい方法だと思う。
色を楽しんでいる作品を見せ、参考にさせる。色を楽しむのは、たくさん色を使うというのでは、ない。教えるのではなくて、知らせたり気付かせたりするのが好ましい。「こんなのも、あるよ。」さりげなく、押し付けず、やり方や技法は提示しておく。教室環境を整えておく。
感想画の決め手として、題材の選択があると思う。
1 主題が明確である。
2 筋がつかみやすく、長すぎない。
3 印象的な場面があり、情景描写が視覚的。
4 発達段階に応じて、事件がおもしろい。
5 先行経験から想像可能なもの。
最後に、話の感動がなまなましいうちに、描かせてください。
0回すごい!ボタンが押されました