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TOSSランドNo: 5783890 更新:2013年10月15日

国際ボランティアの授業 命を救う魔法⇔水「ORT」


・ペットボトルを持ちながら教室に入る。
・「なんだろう」「何、何?」と言いながら、自分の席に戻っている。

指示1:

今日は、みんなのために、おいしい飲み物を持ってきました。希望者のみに飲んでもらいます。飲んでみたい人は手をあげなさい。

・女子2名が「はいっ」と言いながら手を挙げる。
・教室の前に来て、顔が見える位置で飲んでもらう。
・一言ずつ感想を述べる。「うーんまずー。」「塩辛いー。」「おいしくないよ。」
・教室中に笑いが起きる。

説明1:

これは「ORT」という飲み物です。

発問1:

このORTを必要とするのは、どんな人だと思いますか? 例えば、日本のお年寄り、アメリカの女性とかいう様に答えなさい。

・列指名する。・「アメリカの大人」「日本の人」「アフリカの子供」など。

指示2:

正解を発表します。前の写真をみなさい。

・アフリカの子供の写真を2枚貼る。

説明2:

アフリカやアジアなど、発展途上国の子供たちなのです。

発問2:

それではどうして発展途上国の子供たちには、ORTが必要なのでしょうか?予想して書きなさい。

・列指名する。・「栄養補給のため」「化粧の時」「カロリーを補う」など。
・「せっかくですので、お母さん方にも聞いてみましょう。」と保護者にも聞く。
・2名とも「分からない。」という答えであった。

指示3:

正解はプリントにあります。資料1を読みなさい。

・下痢による脱水症状を予防するためである。

発問3:

では世界中でどれくらいの子供が1日に亡くなっていると思いますか?次の中から選びなさい。  A 400人 B 4000人 C 40000人

・Aが2名。・Bが4名。 ・Cが5名。
・「見に来てくれている看護婦さんにも聞いてみましょう。」と聞くと、「C」という答えであった。

指示4:

正解を見ましょう。資料2を読みなさい。

説明3:

正解はCです。1分間に27人の子供が亡くなっています。ちょっと実感してもらいます。静かに聞きなさい。

・教室をゆっくりと歩きながら、「1 2 3 一人亡くなりました。」一人の生徒の肩をたたく。
 「4 5 6 二人目。」「7 8 9 三人。」 「このように次々と亡くなっています。」
・教室中が、水をうったように静かになった。

説明4:

子供たちのなくなった原因の第一位は下痢です。下痢によって、毎年400万の子供が亡くなっているのです。

・子供が水分を摂っている写真を一枚貼る。

指示5:

子供たちが水分を摂っている所です。「ORT」を飲んでいる時の説明文がありました。資料3を読みなさい。

・さらに、二枚の写真を貼る。一枚は「口から注射器で水分を摂っている子供」である。

発問4:

この「ORT」1リットルの値段は、日本円でいくらぐらいだと思いますか?

・「20円」から、「6000円」までいろんな答え。「200円」ぐらいが多い。
・何人かに理由を聞く。

説明5:

正解はたったの10円です。先生は昨日家で作りました。1分で出来ました。

・「そんなに安いんかー。」との声があがる。

発問5:

こんなに安くて簡単に作れるORTがあるのに、たくさんの子供たちが下痢で亡くなっているのはどうしてでしょうか? 予想して書きなさい。

・列指名する。「ORTを買うお金がない。」「日本とはORTの値段が違う。」など。
・「お金のこと以外で、書いた人はいませんか?」と聞くが、いなかった。

説明6:

もともと飲んでもよい安全な水がないのです。日本では水道の蛇口をひねると
きれいな水がいつでもでてきます。しかし、家にも村にも水道がないところでは、川や池の水を利用しています。その川や池に、下痢を起こしやすい雑菌が多くすんでいるのです。雑菌がいるために、ORTをすぐに作ることが出来ないのです。

発問6:

こういった子供たちを救う国際機関があります。知っている人はいますか?
ヒント ユ○セ○

・一人の女子がすぐに、「ユニセフ」と答える。「さすがです。」と誉める。

指示6:

写真(ユニセフの援助による給食)をみなさい。これらの写真をみて分かったこと、気づいたこと、思ったこと、どんなことでもどうぞ。

・「みんなうれしそう。」「笑顔でいっぱいだ。」「ここはどこの国か?」「アフリカではなく日本なのでは?」など

・「ここはどこの国なのでしょうか? ○○さんの言うように日本だと思う人? そうでないと思う人?」
・それぞれに何名かずつあげる。理由も聞く。「これは韓国だ。日本と髪型が違う」などの答え

説明7:

実は、これは日本なのです。日本も35年程前まで、ユニセフの援助を受けていたのです。ちょうど後ろにおられる、お母さん方が生まれた頃、小学生の頃の写真なのです。

指示7:

最後にユニセフ(国際連合児童基金)の事務局長、キャロル・ベラミーさんから、みなさんへのメッセージがあります。資料4を読みなさい。

発問7:

今日の授業で分かったこと、思ったこと、感じたことどんなことでも結構です。自由に書きなさい。

・順番に発表していく。
・「世界でこんなにたくさんの子供が死んでいることにびっくりした。日本では蛇口をひねるだけででるきれいな水が、アフリカではどんなにすごいことか分かった。」 (Y)

・「日本も昔はユニセフの援助を受け、今ではこんなに立派な国になった。ユニセフの大切さがわかった。」 (N)

・「たった10円のORTでアフリカの子供達を救えるのなら、おこずかいから少しでも、ユニセフに寄付してもいいかなと思った。」 (O)

・「自分はよく、「ごはんをもういらない」とか「これ、まずいー」とか言っていた。今日勉強して、それもどうかなと思う。食べ物を食べられない子供もいるのに、食べれる事って幸せな事だなーと思う。」 (S)

・ローソンなどでユニセフ募金というのを見かけていたが、一度も寄付したことはなかった。それは何に使われるか知らなかったからだ。でも少しでも多くの子供が助かるのなら、募金したいと思う。」 (O)

・授業を終える。

・先行実践との関連

・発問5までは、甲本氏の追試である。

・発問2の後に、甲本氏はすぐに発問3をしている。大恵は、その間に資料1を読ませ、ORTの効用を知らせることにした。変更理由は、授業の流れがスムーズになると考えたからである。

・発問4で、甲本氏は、A 10円 B1000円 C10000円と聞いている。大恵は、値段をそのまま聞いた。どの生徒も自分の予想を発表することができた。

 ・発問6以降は、甲本氏、田村氏、白川氏の実践を基にして、発問、指示を作った。

・参考文献

 ・「ボランティアの研究授業を作る」明治図書 
    P93 国際ボランティアの授業(6年生)甲本卓司氏論文
 
 ・田村治男氏ホームページ  http://www.rnac.ne.jp/~tamutamu/ORS.htm

 ・白川太一氏ホームページ  http://www.rnac.ne.jp/~tai/sub1.htm
 ・「みな同じ地球の子 祖国は難民キャンプ」 写真 小林正典 ポプラ社

資料1

 この水は「経口補水液=ORT」といいます。成分は塩と砂糖(ブドウ糖)で、ある割合で入っています。必要としているのは、発展途上国の子供たちです。この水によって下痢による脱水症状を予防することができます。 

 人間の体の約3分の2は水なのです。それが不足した状態が続くと体も精神も傷つけられ、体が痙攣を起こすのです。そして最悪の場合には死に至ってしまうのです。

資料2

 現在世界中で、毎年1400万人の子供たちがなくなっています。一日にすると4万人の子供たちが亡くなっています。4万人といえば、善通寺市の人口とほぼ同じです。一日で善通寺市民と同じくらいの子供が亡くなっているのです。

 1分に直すと27人です。こうしている間にも、この教室にいる人より多い数の子供たちがなくなっているのです。

資料3

 「脱水症状で弱々しく動くのも大変な子どもが、経口補水液「ORT」を少し飲んだだけで、その手足に少しづつ力がよみがえり、やがて目に光りがさし、子どもの顔にほほえみが浮かぶ。数日たつと危機を脱し、元気に跳びまわる子どもに戻ることができる。」

資料4

拝啓 私は、ユニセフ(国際連合児童基金)の事務局長を務めておりますキャロル・ベラミーと申します。ユニセフは、開発途上国の子どもたちの生存・発達・保護を支援し援助活動をおこなっている国連機関です。(略)
 
 ユニセフは現在、130ヵ国を超える開発途上国に現地事務所を置き、経口補水療法、予防接種、栄養指導、初等教育の普及、児童労働問題への取り組みなどを日々たゆみなく続けております。皆様からの温かいご支援とユニセフの活動が実り、経口補水療法は現在広範囲に実施されていて、毎年150万人近くの子どもを救っています。また全世界の予防接種率は80%に上昇し、年間約300万人のこどもの命が救われています。

 しかしそれでもなお、予防可能な原因によって毎年900万人以上の子どもたちが命を失い、1億4000万の子どもたちが初等教育を受けられず、栄養失調に苦しんでいる子どもたちは1億6500万人にも達しています。(略)

 ひとりひとりの皆さまがお寄せくださるユニセフ募金は、何十万、何百万という子どもを救うことにつながっています。子どもたちを悲惨な状況に戻すことのないよう、脱水症状で衰弱した幼い子どもたちが一日も早く元気になれるよう、皆さまのお力添えをお願い申し上げます。                                                  
                                          敬具

                    ユニセフ(国際連合児童基金)

                事務局長 キャロル・ベラミー


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