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TOSSランドNo: 1145089 更新:2012年12月04日

基礎学力をつける中学社会科授業(1) ~授業開始時に取り組む「復習小テスト」の実施~


1年間、TOSSの実践を授業で取り上げるとともに、基礎学力の定着に主眼をおいた授業を行ってきた。
偏差値70を越える生徒が4名いた。過半数の51人が「4」以上の評定で、学年全体の偏差値は56.8であった。
校区に塾はない。学区内の高校も定員割れの状態が、5年以上続いている。北海道の場合、募集定員に満たなければ不合格になることはない。志願先状況が発表された時点で「合格」が約束される。都心部の受験競争とは、全く無縁の環境にある。

なぜ、このような結果を残すことができたのか?
その理由として、私は次の3点をあげたい。
    (1) 授業開始時に取り組む「小テスト」の実施
    (2) 「小テスト」を補完する「口頭復習問題」の実施
    (3) 定期テスト前に生徒に配布する「対策プリント」の成果
以上の3点から《基礎学力を定着させる方策》について述べていきたい。参考になれば幸いである。

私は授業開始の3分前には、教室に入るようにしている。
私が教室に入るのを見た生徒は、チャイムが鳴っていなくても教室に戻ってくる。授業開始までの間、私は生徒との会話を楽しんでいる。
チャイムとともに、私は「復習小テスト」を配り始める。重要語句を問う問題が7~9問程度印刷されている。
手元にテスト用紙が届いた生徒から問題に取り組む。形式的な挨拶は必要ない。教室からは鉛筆が動く音と教科書を開く音しか聞こえてこない。多くの中学校で行われている「ベル着指導」とは、無縁の世界である。
私が「復習小テスト」を行うねらいは、次の2点にある。
   (1) 集中した雰囲気の中で授業をスタートさせたい。
   (2) 重要語句を確実に定着させ、学力の向上を図りたい。

学力の向上には、反復が欠かせない。
しかしながら、単なる反復では、生徒は飽きてしまう。
そこで、私は「3回同じ問題」→「全問正解で合格」→「不合格の場合は追試」というシステムを採用している。
授業でプリントを使って復習問題に取り組む教師は多い。
しかしながら、「生徒のやる気」を考えてシステムを作っている教師は少ない。私は「一度で重要語句を覚えるはずがない。」と思っている。何度も何度も繰り返して、やっと覚えるのが普通の生徒である。だから、私は同じ問題を3回行う。
1回目と2回目は、教科書やノートを見て、調べて答えを書き込んでいいことになっている。わからない生徒も、テストが行われる3分間は自力で学習することになる。

テスト時間の目安は3分間である。しかしながら、正確に3分間を計っているわけではない。生徒の様子を見ながら、「残り時間30秒です。」と告げる、1回目は、5~6人程度、いわゆる「できる生徒」が終わった頃が終了である。
1回目は、私が問題を読み上げて解答を黒板に書く。誤字を防ぐためである。
生徒は合っていれば○、間違っていたり、できていなければ赤鉛筆で答えを書き込む。次は、赤鉛筆で書いた答えを覚えればいいのである。現時点で、生徒がわかっている問題と、そうでない問題を自覚さえるのが目的である。

2回目、生徒は授業開始前からプリントの答えを眺めている。この時点で、約半数の生徒がすべての語句を暗記している。
2回目は、1回目のプリントを見ながら答えを写しても、教科書を調べながら書いても構わない。にもかかわらず、ほとんどの生徒は何も見ないで取り組む。テスト時間は、1回目よりも短くて済む。
解答は、私が読み上げる時もあれば、希望する生徒に言わせる時もある。ここでも、間違っていたり、できていなければ赤鉛筆で答えを書き込むように指導している。テストは回収せず、専用ファイルに綴じることになっている。

3回目、ほとんどの生徒は、問題文を読まなくても答えを書ける状態になっている。1分以内に終わらせる生徒がほとんどである。書くスピードに個人差があるので、3分間は時間を保障するようにしている。
3回目だけプリントを回収して、私が採点する。ほとんどの場合、給食の準備時間に採点して生徒に返却する。全問正解で合格。1問でも間違った場合は、昼休み、もしくは放課後に「追試」を行う。

この《復習小テスト》は14年間実施しているが、毎年、生徒には大好評である。年度末に生徒に書いてもらう作文には、次のような言葉が並ぶ。
   「復習小テストのおかげで多くの用語が覚えられた」
   「来年も復習小テストを続けてください」
   「復習小テストを使って、定期テストの勉強をしました」
 
追試は毎回各クラス4~5人程度である。
ほとんどが1問程度の間違いであり、1度の追試で合格できる。追試にかかる時間は、正味3分程度である。場所は玄関前ホールや空き教室を利用し、その場で採点する。
合格した瞬間、「やった!」とガッツポーズをする生徒もいる。「小テストをやれば、テストでいい点数が取れる」ことを生徒は知っているので、現在、追試をサボる生徒はいない。
過去には、サボる生徒が数名いた。その時は、授業終了直後にテスト問題を渡して、私の目の前でやらせた。それに対して不満を言う生徒はいなかった。とにかく、「全員がすべての問題の正解を書く」ことを徹底している。
学年で1人、どうしても合格できない生徒がいた時がある。その生徒には、私が正解を赤鉛筆で書き、「2回ずつ書いてきなさい」と指示した。それで合格とした。

《復習小テスト》を継続するコツは、手間をかけないことである。
重要語句の定着が目的なので、成績は記録しないことにしている。生徒としても「試されている」という精神的な圧迫感がなく、気軽に取り組むことができるようである。また、かつて成績を記録していた時、評定を意識するあまり不正行為を行う生徒が数名いた。記録をやめて、テストの目的を語るようになってから、不正行為はなくなった。純粋に《覚えること》に集中できるようになった。
生徒には「成績は記録しません。しっかり勉強している生徒は、定期テストの点数を見ればわかります。」と伝えている。
 
以下、「復習小テスト」の実物(B6版)を紹介する。

歴史小テスト・日本の開国

1.1841年、老中の水野忠邦が行った政治改革を何というか。   (          )
2.物価を安定させるため水野忠邦が解散させた組織は何か。     (          )
3.1853年、日本に開国を求めたアメリカ人は誰か。       (          )
4.黒船が着いた場所はどこか。                    (        )
5.1854年、日本とアメリカが結んだ条約を何というか。     (        条約)
6.5によって、開かれた2つの港はどこか。          (    港)(    港)
7.1858年、日本とアメリカが結んだ条約を何というか。
                                  (       条約)
8.7を結ぶ交渉をした日本とアメリカの代表はそれぞれ誰か。
                      日本(      )・アメリカ(      )


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