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TOSSランドNo: 2939590 更新:2013年08月14日

『大きなかぶ』を「分析批評」で教える


1.第1時 音読練習

 1学期に『大きなかぶ』は読み聞かせてあるので、範読はせずにいきなり音読練習から入った。

指示1:

 題名の横に○を10個書きなさい。
 『大きなかぶ』の音読練習をします。1回読んだら赤鉛筆で○を1つぬります。先生が「やめ」と言うまで、練習しなさい。

 1回読んだら○をぬるという練習方法は、既に何回か経験しているので、子供たちはすんなりと練習に入っていった。
 先に追い読みをしなかったのは、自力でどの程度音読が出来るのかを確かめたかったためである。約10分間で、早い子で5回、遅い子でやっと1回読み終わったところだった。
 その後、1回追い読みをする。

指示2:

 ノートを開きなさい。
 日付と題名を書きます。
 問題を書き写しなさい。

 ノートに発問を書き写させたところで終了。

2.第2時 登場人物

 音読練習。追い読み、個人練習、丸読みをする。
 第1時の続きである。

発問1:

 「でてくるひと」はだれですか。1行に1人ずつ書きなさい。

 「出てくる順番に書くの?」と質問があり、「出てくる順に書きなさい」と付け加える。順番を間違えた子、書き忘れたもののある子はいたが、みな4つ以上の答えは書けていた。
  ・おじいさん
  ・おばあさん
  ・まご
  ・犬
  ・ねこ
  ・ねずみ

3.第3時 会話文はだれの言葉か

 音読練習の後、問う。

発問2:

 おじいさんたちは、何と言ってかぶを抜こうとしましたか。

 「うんとこしょ、どっこいしょ。」と、すぐに答えが返ってくる。

発問3:

 「うんとこしょ、どっこいしょ。」は、何回出てきますか。

 これも、すぐに6回と分かった。

指示3:

 1番初めの「うんとこしょ、どっこいしょ。」を指で押さえなさい。かぎ(「)の上に①と書きなさい。
 2番目の「うんとこしょ、どっこいしょ。」に②と書きなさい。
 ③、④と、全部に番号を付けなさい。

 書けたことを隣同士確認させた後、ノートに発問を書かせる。

発問4:

 「うんとこしょ、どっこいしょ。」は、だれのことばですか。

 1年生用の8マスノートでは、この発問を写すだけで4行分である。答えは教科書に書き込ませることにした。

指示4:

 ①の「うんとこしょ、どっこいしょ。」を指で押さえなさい。
 だれの言葉ですか。言葉の下に、答えを書きなさい。書けたら見せに来ます。

 全員が「おじいさん」と書けていた。

発問5:

 どの言葉から、おじいさんと分かりますか。

 子供たちは、「おじいさんは、かぶをぬこうとしました。」という部分を指摘した。

指示5:

 ②の「うんとこしょ、どっこいしょ。」はだれの言葉ですか。言葉の下に、答えを書きなさい。書けたら見せに来ます。

 40人中、「おじいさんとおばあさん」と書けていたのは2人だけで、あとはみな「おばあさん」と書いていた。
 2種類の答えを示すと、4、5人は気づいて、「おじいさんとおばあさん」に変えると言ってきた。

指示6:

 どちらが正しいか理由の言える人は言ってください。

 おばあさんと考える子は、おばあさんが出てきて引っ張ったからだと言う。
 おじいさんとおばあさんと考える子は、おじいさんとおばあさんの2人が引っ張っているからだと言う。
 子供の説明では、相手を納得させることができない。そこで、教科書の「かぶをおじいさんがひっぱって、おじいさんをおばあさんがひっぱって」という文を読ませた後、「かぶを引っ張ったのはだれですか」「おじいさんを引っ張ったのはだれですか」「引っ張っているのは、だれですか」と次々と聞いていった。
 答えを聞いた後、説明をして終了する。

説明1:

 おじいさんとおばあさんの2人が引っ張っているのだから、②の「うんとこしょ、どっこいしょ。」と言っているのは、おじいさんとおばあさんの2人です。

4.第4時 会話文はだれの言葉か

 音読練習の後、前時の続きを行う。

指示7:

 ③の「うんとこしょ、どっこいしょ。」を押さえなさい。
 だれの言った言葉ですか。教科書に答えを書きなさい。

 ②の会話文でやったばかりなので、ほぼ全員が正答を出すだろうと思ったが、それほど甘くはなかった。
  ・おじいさんとおばあさんとまご 36人
  ・おじいさんとおばあさん     1人
  ・おじいさんとまご        1人
  ・まご              2人
 4種類の答えが出てしまった。
 理由を聞いたが、意見の違う子供たちを説得することは出来なかった。
 教科書の、「かぶをおじいさんがひっぱって、おじいさんをおばあさんがひっぱって、おばあさんをまごがひっぱって」という部分を読ませた後、昨日と同じように、引っ張っている人を確認して、正答を告げた。
 ④、⑤、⑥の会話文についても、同様に答えを書き込ませていった。さすがに、何度もやっているうちにほぼ全員が正しく答えられるようになっていった。

5.第5時 討論

 音読練習の後、指名無し音読に挑戦してみた。

指示8:

 丸読みをします。ただし、今日は、先生は順番を決めません。読みたい人が立って読みます。前の人が座ったら、次に読みたい人が立って読みます。
 初めの人は、題名と1つめの文を読みます。
 では、だれからでもどうぞ。

 初めてであったが、信じられないほどスムーズに読むことができた。ただ、読みたい子供が段々と早めに立ち始めるので、声が小さいと読んでいることに気づかずに、2人が同時に読んでしまう場面もあった。
 本日は、答えの対立が期待できる発問である。簡単に確認する。
 「1番初めにかぶを引っ張ったのはだれですか」「かぶは抜けましたか」「次にだれとだれでかぶを引っ張りましたか」「かぶは抜けましたか」・・・・「最後にかぶを引っ張ったのはだれですか」「かぶは抜けましたか」と即答で答えさせていく。

発問6:

 最後に、ねずみが来たときにかぶは抜けたんですね。
 では、だれがいちばんちからもちですか。問題を書き写してから、答えを書きなさい。

 多分一番盛り上がるのではないかと思われる発問である。
 次の答えが出された。
  ・おじいさん  34人
  ・まご      1人
  ・ねずみ     3人
  ・かぶ      2人
 おじいさんとねずみで半々くらいになることを予想していたが、全く違う結果となった。

指示9:

 賛成意見、反対意見がある人は言ってください。

  ・おじいさんは、男だから一番力がある。
  ・まごだと思う。おじいさんやおばあさんは年寄りだから、力が弱っているけど、まごは若いから力がある。
  ・まごは子供だから、大人のほうが力があるからおじいさんだと思う。
  ・みんなで引っ張っても抜けなかったから、かぶが一番力持ちだと思う。
  ・かぶは違う。引っ張っているんじゃなくて、ただ土に埋まっているだけだから。
  ・ねずみだと思う。ねずみが引っ張ったときにかぶが抜けたから。
  ・ねずみは体が小さいから、おじいさんのほうが力がある。
 このような意見が出された。時間がきたので、家でも理由を考えてくるように話して終える。

6.第6時 向山氏の案:天秤を使った実践

 音読練習の後、前時の発問に続きである。
 意見は、昨日と同じような内容が再度出された程度であった。
 最終的にどの答えに賛成するかを聞いた。
 かぶという考えがいなくなっただけで、ほとんど初めの人数と変わっていなかった。

 教科書には、だれが一番強いかは書いてありませんが、普通は、大人の方が子供より力があるし、女の人より男の人の方が力があります。ねずみはとても小さいから、人間の方が力があります。
 では、どうして小さいねずみが来たときにかぶが抜けたのでしょうか。これから実験してみましょう。

 ここで、予め用意しておいた上皿天秤と、かぶ・登場人物に見立てた粘土を教卓に載せ、子供たちを周りに集める。

 これがかぶです。(大きな粘土を皆に見せ、天秤の片方の皿に載せる。)
 これがおじいさんです。(おじいさんに見立てた粘土を見せる。)
 これがおばあさんです。(おばあさんに見立てた粘土を見せる。)

 同様に、まご、犬、ねこ、ねずみに見立てた粘土を見せる。ねずみを見せたときは、「うわー、小さい」と悲鳴に似た声が聞こえた。

 おじいさんが、かぶをぬこうとしました。「うんとこしょ、どっこいしょ。」(かぶと反対の皿に、おじいさんの粘土を載せる。)けれども、かぶはぬけません。

 おじいさんは、おばあさんをよんできました。「うんとこしょ、どっこいしょ。」(かぶと反対の皿に、おじいさんの粘土を載せる。)それでも、かぶはぬけません。

 話をしながら、一つずつ粘土を載せていく。
 ねこを載せたとき、僅かな衝撃で、ほんの少し天秤が動いた。子供が「あっ、動いた」と目ざとく見つけて言う。しかし、やはりかぶの方が重い。

 ねこは、ねずみをよんできました。「うんとこしょ、どっこいしょ。」

 ねずみの粘土をそっと載せる。ゆっくりと天秤が傾き、子供たちが「わーっ」と歓声を上げた。

 とうとう、かぶはぬけました。

 この、粘土を使う方法は、向山洋一氏より教えてい頂いた。
 小さくて力の弱いねずみが手伝ってかぶが抜けたのは、もうすぐ抜けそうなところまできていたからであることを話して終了する。

7.第7時 繰り返しの言葉

 繰り返し部分を板書し、読み方を考えさせる。

《板書》
    あまい あまい
    大きな 大きな  

発問7:

 初めの「あまい」と、2番目の「あまい」は、どちらを強く読みますか。

 全員が、どちらも同じ強さだと言う。強さを変えて読んだ経験がないためかと思い、範読する。
 一人だけ、2番目を強くする方がいい、と言った子供がいたが、周りがみんな同じがいいと言うので、手を挙げさせると全員が、同じ大きさになってしまった。

説明2:

 普通、同じ言葉が2回繰り返されているときは、後の方を強く読みます。
 みんなで読んでみましょう。

 全員で、「あまい、あまーい」「大きな、大きな」と読む。

発問8:

 「うんとこしょ、どっこいしょ。」は6回出てきますね。全部同じ大きさで読みますか。大きさを変えたほうがいいですか。

 変えた方がよいということは、すぐに分かったようである。

発問9:

 どれを強く読んで、どれを弱く読みますか。

 最後を一番強く読むと言う。

発問10:

 なぜ、最後を一番強く読むのですか。

 「初めは一人だけど、段々人数が増えていくから」という答えに異議はなかった。

指示10:

 「あまい あまい」「大きな 大きな」と「うんとこしょ、どっこいしょ。」の声の大きさに気をつけて、みんなで読みましょう。

 全員で声をそろえて読み、終了した。


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