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TOSSランドNo: 1145143 更新:2012年12月03日

中学生に空間認識を育てることを意識した地図指導


1.国名が出てこない授業をやめる

勤務校で使用している教育出版の教科書『地理 地域に学ぶ』の索引には62の国(台湾も含む)が出ている。
北海道公立高校の10年分の入試問題を分析した。10年間で55の国が登場している。直接国名が問われた国から、問題文に登場した国など様々である。
2つの事例からも、授業では約50か国を扱うことになる。同時に、これらの国の位置を地図中で指摘できるようにしたい。
そのためには、瞬時に世界地図を頭にイメージできなければならない。少なくても、6つの大陸と3つの大洋がインプットされていなければ、国の位置などわかるわけがない。これが、私が求める《生徒全員につけさえたい空間認識》である。
「今日の授業で、いくつ国名が出てきただろうか?」と自分の授業を反省してみる。時には、授業を録音して数えてみることもある。10か国以下がほとんどである。意識していてもこの程度である。
授業を参観した際も数えてみる。昨年参観した授業では、すべてが3か国以下であった。1時間の授業で、できるだけ多くの国名を登場させる。空間認識を育てるための大前提と言えるであろう。

2.地図帳で確認しない授業をやめる

国名を説明しただけで、その位置を生徒が指摘ようになることはない。
私は国名が出てきた場合、必ず地図帳でその位置を確認する。それも、さまざまなページで、何度も確認する。
確認の方法は次の通りである

指示1:

全員起立。イギリスをさがした人は国名を赤鉛筆で囲みなさい。 囲んだ人は座りなさい。

起立することで、生徒に緊張感を与えることができる。国名を探すことに専念させるのである。また、囲んだ生徒から着席するようにすると、教師の確認が容易になる。誰が指定された国名を見つけて、誰が見つけていないかが一目瞭然である。
この方法に生徒が慣れると、次の指示を付け加える。短時間で、全員に国の位置を確認さえることができる。

指示2:

イギリスを見つけた人は、まだ見つけていない人に教えてあげなさい。

授業に余裕がある場合は、次のような指示を与える。《点》ではなく《線》《面》で地図を見る力を育てたいからである。
     ①アフリカ大陸で、赤マルがついている国は何か国ありますか。
     ②日本と同緯度の国で、赤マルがついているのは何か国ありますか。
     ③赤道上の国で、赤マルがついているのは何か国ありますか。
     ④南半球で赤マルがついている国は何か国ありますか。

こうして地図に目を触れる機会を多く持つようにする。授業で確認し、自分で地名に赤マルをつけた国名(地名)を何度も
見ることで空間認識は鍛えられるのである。

3.同じ地図しか使わない授業をやめる

指示3:

根室とロンドンでは、どちらが北に位置していますか。

ほとんどの生徒は「ロンドン」と答える。
『根室は寒い』という固定観念があるからである。しかし、地図帳を見れば一目瞭然である。根室は、サッカーの中田選手で有名になったイタリアのペルージャとほぼ同じ緯度に位置している。これは、様々な種類の地図を生徒に触れさせていないことに原因がある。生徒のせいではない。

公民の授業で紙幣を扱う。旧5000円札(肖像:新渡戸稲造)にはモルワイデ図法の世界地図が描かれている。この地図で日本をさがせない生徒がいる。普段、日本が中心に描かれた世界地図を見慣れているからである。太平洋が真ん中にあるので、見つけられないのである。
地理の授業で、オーストラリアの絵はがきを提示する。そこには、南極が上にある世界地図が描かれている。生徒は混乱する。日本は見つけられても、アフリカのチャド・ニジェールなどはなかなか見つけられない。
イギリス発行の地図も授業で扱う。地図の中心にイギリスがあり、はるか東端に日本が位置している。大西洋が地図の左側にある地図は、見ていて新鮮である。

生徒に世界地図を書かせることも有効な方法である。その際、北を上にした地図だけではなく、南や東、西を上にした地図も同じように書かせる。視点を変えることで、空間を認識する力は大きく進歩する。


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