皆川佐恵子(TOSS銀河TS)
知的障害学級,生活単元学習の実践。
4月,異動で転入した職員との交流の機会をもつことは,子どもにとっても担任にとっても新しい先生を知るというメリットがある。
折り紙(この実践では,ピンクの色上質紙を切って使用した),クレヨン,色画用紙(水色,紺),鉛筆,のり,はさみ,おわん状の容器,
1cm幅のリボン,パンチ,便箋,デジタルカメラ
転入職員(校長,ベテラン教諭,新採用教諭)の名前を縦に板書して確認。
上から順々に消していくと校長の名前が最初に言えなくなった。
折り紙(ピンクの色上質)で,子どもが好きな猫を折る。
クレヨンで顔を描く。(これらの様子も写真を撮っておく。)
色画用紙におわん状の容器を伏せて丸を写し取る。切り取る。
切り取った色画用紙にそれぞれの職員の名前を書く。
猫の折り紙を糊付けする。(メダル状になるようにリボンを付ける。)
液体のりをどろどろと出し過ぎたときには,「もったいない。大切に。」
と,声をかける。
プレゼント作りの最大の留意点は,子どもをほめて励ますことである。
「かわいい猫だね。」「ていねいだね。」「先生よりうまい。」「大丈夫。」などと,
ほめ,プレゼント作りを楽しませる。
「明日渡しに行こうね。先生達の都合を聞いておくからね。」と約束。
放課後,3人の職員にお願いをする。
プレゼントを渡しに行きたいこと。写真を撮らせて欲しいこと。お礼の手紙などを書いて欲しいこと。
新採職員には,用紙(便箋)も渡した。この時,接し方についての注意点を質問された。
具体的には,次のようであった。
担任:「学級の○○さんが,先生にプレゼントを作りました。
明日,お渡しにあがりたいのですが,業間時間は,先生のご都合はいかがですか。」
先生:「場所は,職員室でよろしいですか。」
担任:「ありがとうございます。その時に,お写真をとらせていただいてもよろしいですか。」
承諾が得られたところで,次の話を出す。
担任:「もうひとつ,大変厚かましいのですが,先生から,後で○○さんあてに,お礼のお手紙を書いて
いただけないでしょうか。掲示物に使用したいのです。」
新採職員が用紙の準備で手間取ることのないように,こちらから「よかったらお使いください。」
と,便箋を渡した。
先生から「どんなことに注意して接すればよいのですか。」と質問されたので,簡単にお答えする。
プレゼントを渡しに行くときの作法の練習をする。
業間に,ベテラン教諭,新採用教諭,校長,の順に渡しに行く。3人とも大変好意的に,にこにこと接してくれる。
担任は写真を撮る。
子どもとツーショットの写真をプリントして3人それぞれに渡す。喜ばれる。
プレゼントを渡しに行くときの作法は以下のように指導した。
「失礼します。○年○組(学級の正式名称)の○○○○です。○○先生に用があってきました。」
「○年○組(学級の正式名称)の○○○○です。よろしくお願いします。(礼)プレゼントです。(両手で渡す)」
プレゼントに二人で手を伸ばしている状態の写真も,「カメラを見て」と,カメラ目線にさせる。
後で掲示物にするためだ。
子どもがプレゼントを作っている様子の写真,渡しているところの写真,ツーショットの記念写真,転入職員からの
お礼の手紙,ふきだし,タイトルなどを色画用紙(紺)にコラージュし,掲示物を作る。4つ切り色画用4枚にした。
学級の入り口の脇の白い壁(廊下)に掲示。
子どもは通りかかったときに,職員の名前を音読していた。
1学期末の参観日に,この掲示物を絵本にして保護者に渡した。喜ばれた。
この実践では,メダルを作成したが,絵手紙などでもよい。
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