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TOSSランドNo: 1498797 更新:2012年10月26日

お目こぼしという考え方が学級の潤滑油になる


1 「お目こぼし」という考え方

 発達障害の専門医であるドクターから「お目こぼし」という言葉を聞いた。
 簡単に言えば、子どもたちに完璧を求めるのではなく、ある部分については敢えて見逃すという考え方である。

 学級の子供たちには、知能レベル、社会性レベルからみて、個人差が大きく存在する。
 十人十色というが、通常学級では、30人を超える集団を相手に、担任1人が指導している。いわば三十人三十色である。

 指導していくためには、集団を構成する一人ひとりがお互いの個人差、特に苦手な面について認め合う雰囲気をつくることが大切である。

 認め合う雰囲気がなければ、できない子がスポイルされていく。できることがえらいことであり、できないことが悪であるかのようになってしまう。
 次第に、できないことは恥ずかしいことであり、それを隠そうとするようになり、学級全体が悪循環に陥ってしまう。

 私は4月の学級びらきから何度も次の話をする。

説明1:

 学級にはいろんな人がいます。
 たとえば、足の速い人がいますよね。
 逆に、足があまり速くない人もいる。水泳が得意な人もいれば、得意でない人もいる。 漢字が得意な人もいれば、漢字がなかなか覚えられない人もいるでしょ。
 勉強やスポーツだけでなく、こんな人もいるかもしれない。
 人と話すのが得意な人と、人と話すのがあまり得意でない人。
 声が大きい人、声が小さい人。
 学級というのは、いろんな人がいて当たり前なのです。
 できないこと、得意でないことは恥ずかしいことではありません。
 だって、完璧な人なんていないでしょ。
 自分が完璧だっていう人いますか?
 いませんよね。
 だから、こうやってみんな学校で勉強しているのです。
 少しでも、できないことができるように、賢くなるように、みんなでがんばっていきましょう。
 先生は、そのために全力を尽くします。

 お目こぼしの背景となる考えは、上記の通りである。
 学級では、それを具現化し、浸透させていく必要がある。

2 「お目こぼし」を適応するための前提の原則

 お目こぼしをしたときに「ずるい!」という子がいればその子も認めてやればよい。
 算数を例にとってみる。
 教科書の問題ができた子から、計算ドリルをやっていたという状況を考える。チャイムが鳴ったら全員を終わらせようしたとき、いきなり「途中の人も終わっていいです。」と言うと、「ずるい!」という子が出る可能性がある。
 そこで、次のように言う。

「もう全部終わった人?(数名挙手)よくがんばりましたね。」
「まだ途中の人?(数名挙手)この人たちもよくがんばりました。」
「みんな終わっていいですよ。」

 これは一つの例であるが、次の原則が働いている。

「ずるい!」という子は、自分が認められてほしいという思いが背景にある。

 (そうでない子への対応はまた別にあるが本稿では割愛。)
 よって、その子もどこかで認められて満足していれば、そのような言葉を発さなくなる。

 このことは、さまざまな場面に応用できる。
 普段から、どの子も認められ、お目こぼしが普通だと思っている学級であれば、先の計算ドリルでいきなり「終わった人も、途中の人も全員終わっていいです。」でも何ら文句は出ない。
 お目こぼしが、学級の潤滑油になり、どの子も安心して過ごせる環境になる。


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コメント

この説明が腑に落ちます。
学級で使います。

by 眞保篤 2012/12/31 15:50

「がんばりました。」と認めてやって、終わりにするのがいいですね。
勉強になりました。

by 宮崎昌美 2012/12/31 15:51

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