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TOSSランドNo: 1423191 更新:2012年12月02日

熱中する授業参観 国語の授業


 教材は決まっていたので、パーツを組み合わせた。
①『話す聞くスキル マダムになろう』正進社
② 国語の詩の授業『から』
③ 百人一首
保護者は、わが子のために仕事を休んで授業参観にいらしてくださる。向山洋一氏(TOSS代表)は、普段の授業とは違った次のような工夫が必要だと指摘している。

授業中クラス全員の活動が見える
授業がおもしろい 知的である
授業にリズム、テンポがある

①『話す聞くスキル マダムになろう』正進社
授業前の休み時間、A君にそっと
「今日の授業参観、当てるからね 準備しててね」
と伝えると、
「え~、わかった」
と恥ずかしそうに首を縦に振ってくれた。

時間ちょうどに始める。話す聞くスキルは、一学期から授業の隙間時間を使って行ってきたので子どもたちに抵抗はない。
むしろ、楽しみにしているくらいである。注意したのは、

授業中クラス全員の活動が見えること

である。
教材は、おばけ、おじさん、マダムといった順に並べられているため、子どもたちは、早速どれから読もうかわくわく、どきどきしながら目を通している。

読みたいところを読みましょう。

と指示を出すと、一斉に子どもたちは声に出して読み始める。
テンポよく、お隣同士、グループと行っていき、盛り上がってきたところで一列目立ちましょう。
後ろを向きます。

と言い、保護者の方に向かって次は読んでいく。
三つのお題から教師が指定して行った。
マダムでは、実際に婦人バックを用意して読んだ。子どもたちは、「キャー」と悲鳴に近い歓声を上げながらも顔は笑っていた。
順番にお題を保護者に向かって読んでいくことに抵抗があると思っていたが、子どもたちは堂々と行い、周りからは笑いがでるほどの盛り上がりだった。

A君のおじさんになりきった声は迫力があり、女子がなりきったマダムやおばけの真似は圧巻だった。
保護者も子どもたちも笑顔あふれる授業の始まりになった。

② 詩の授業 『から』
TOSSランドの中原勇治氏の『から』(主題にせまる詩の授業)を行った。
http://homepage1.nifty.com/ynakahara/kara2.htm
原実践は、大森修氏「国語科発問の定石化」(明治図書)

『から』と題名を書き、作者は書かない。

説明1:

今日はこの詩をお勉強します。先生が黒板に書きますからノートに視写します。
ほとんどが書き終わるのを確認し、次の指示を出す。

指示1:

この詩を三回読んだら座りなさい。座ったら、この詩を覚えるまで読んでおきます。全員起立。

発問1:

座ってきちんと読んでいる子を褒めながら全員に問う。
作者は男ですか、女ですか。どちらかに手を挙げます。・ほとんどが、男に挙手した。

発問2:

作者は大人ですか、子どもですか。

次のような理由から子どもだと答える。  
・ぼくと書いてあるし、大人はザリガニのことを書かないから。
・ぼくというのは、子どもくらいしかいないから。
・おとなになってと書いてあるので子どもだと思った。 
作者の名前を一文字ずつ板書していく。(宮 入 黎 子)
子どもたちの表情が変わっていく。
次に、話者と作者の違いについて説明する。以前国語の授業の中で触れていたので今回は簡単に説明した。

作者は、宮入黎子という女の人です。しかも大人です。話者は、『ぼく』ですね。

物語や詩などを読むときは「作者」「話者」の違いに気をつけて読むと良いことを伝え、次の指示をする。

指示2:

この詩で繰り返し出てくる言葉に線を引きましょう。

「から」 「ぬぐ」

発問3:

 「から」をぬぐとは、どうなることでしょうか。
この発問のときに、一瞬教室に間が生じた。誰もが悩んでいる中、一番に手を挙げたのはA君であった。
すかさずA君に当てると照れくさそうに答えてくれた。
「大きくなるということかなあ」
この意見をきっかけにクラスから、
「成長すること」「大人になること」といった関係した発言がみられるようになった。
この意見は、後の発問と共に、作者が伝えたいこと、言いたいことにつながっていく。

このように、繰り返し出てくる言葉には作者の言いたいことや伝えたい考えが込められているのです。

発問4:

では、「から」は何を表しているのでしょうか。

子どもは次のような意見を出した。
・体、服、昔のこと、子ども
主題にせまる意見は、すぐには出なかったものの子どもたちは、今までの自分というキーワードにたどり着くことができた。

 この詩で作者が言いたかったことは何でしょうか。

この詩の主題である。子どもたちから様々な意見が出された。
・新しいことができない自分を磨く
・自分のからというものをぬいで成長してほしい
・昔の自分を脱ぎ捨てて新しい自分になる
・自分を磨いてやっと大人になる

明確な発問、指示によって子どもたちの思考は深まり整理される。リズム、テンポによって授業に熱中する。
追試することによって改めて発問、指示の重要さと共に、授業の組み立ても勉強になった。
その証拠にこの時間A君に対して注意することは一度もなかった。
教師として目指すべき方向を子どもが示してくれているのである。
なによりもこの日参観されていた保護者の方々から次のような感想を頂いたのがうれしかった。


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