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TOSSランドNo: 2310166 更新:2013年01月05日

授業で使えるエピソード集11「学校にまつわるいい話」


エピソード1 岡部

うちのクラスのコージくんですが、お勉強のほうは、得意ではないのですが、ものすごくいいヤツなんです。用務員さんが2学期終了まぎわに「先生のクラスのコージくんが、いつもあいさつしてくれるんです」という話をしてくださいました。夏に職員玄関の近くの草むしりをしていたら、「今日は、暑いですね、いつも大変ですね」と声をかけてくれたというのです。それ以降、いつ逢っても、すぐにあいさつをしてくれるというのです。いままで、こんなに生徒から丁寧にあいさつや声かけをしてもらったことがないそうです。そこで感激した、用務員のおばちゃまがサッカー好きの彼のために、ワールドカップのタオルをプレゼントしたのです。「ほんとに、ぼくもらっていいんですか?」と喜んだのは言うまでもなく、「使ってくれた?」と聞いたところ「もったいなくて、使えません。部屋に飾ってあります」という返事だったそうです。

エピソード2 染谷

雪解けが進んでいます。グランドを覆っていた雪の間から、土が顔を出しました。3月も下旬を迎え、別海にもようやく春が訪れたようです。先週、温かな放課後、グランドで公務補の浦部さんが1人で作業をしていました。個人面談を終え、教室の施錠を確認している時に気付きました。しばらく、その様子を見ていました。浦部さんはスコップを持ち、顔を出したドロドロの土を雪の上にまいていました。かなり広い範囲にわたって、黒いシミが見られました。真っ白い雪の上に、墨で絵を描いたようでした。なぜ、土をスコップにすくい上げ、それをまいているのか?しばらく、その様子を見ていて、その謎が解けました。浦部さんは、1日でも早くグランドの雪が解けるように、融雪剤のかわりに土をまいていたのです。中央中のグランドは、町内の小中学校で1番広いグランドです。グランドの3分の1にわたって、黒い模様が描かれていました。かなりの時間がかかったはずです。半日がかり、いや、1日がかりの仕事です。もしかしたら、2~3日かかっていたかも知れません。浦部さんは職員室で「1日も早くグランドを使わせてあげたい」とよくおっしゃっています。そうした生徒を思う気持ちが、そうした作業に結びついているのでしょう。次の日、また、グランドには浦部さんの姿がありました。グランド中央部から端にかけて溝を何本も掘っていました。雪解け水をグランドからの排水するための溝です。中央部にたまっていた水が、時間が経つにつれて少しずつ減っていったのがわかりました。学校の主役は、生徒です。生徒がいて、はじめて学校はその力を発揮します。生徒がいない夏休みや冬休みは、本当に寂しいものです。学校は、生徒が輝く場であってほしいと思っています。ただ、忘れて欲しくないのは、学校を輝く場にするため、1人ひとりの生徒が輝くために、汗を流している人がいます。「影で支えている人」の存在に、中学生ならば気付いて欲しいと思っています。学校で学ぶ意義は、こういうところにもあると思っています。

エピソード3 染谷

昨日、眼科へ行きました。月曜日から目が炎症を起こしているようで、かゆくて仕方ありませんでした。昨日の朝はそれに腫れが加わったので、思い切って眼科へ行きました。お医者さんの診断によると、「コンタクトレンズの使いすぎ」ということでした。遅くまでコンタクトレンズをつけたまま仕事をする日が続いていました。以前は「コンタクトレンズは何時間つけていても平気だ」と思っていましたが、ここ数年は無理をすると目が腫れるようになってきました。お医者さんからも「年齢を考えて、無茶をしないように…」という忠告を受けました。診察を待っている間、「素晴らしいな…」と思える親子を見ました。その親子は5歳ぐらいの女の子と、私とほぼ同世代のお母さんでした。私達は待合室で順番を待っていました。奥の検査室で若い男の療法士さんが、おばあさんの視力を測定していました。そのおばあさんは耳が遠いらしく、療法士さんの声が聞き取れなかったようでした。何度か「こちらの席へどうぞ」と言ったものの、おばあさんは何も反応を見せませんでした。しびれを切らした療法士さんは、おばあちゃんの肩をかかえて移動させました。それがなかなかユーモラスで、待合室では笑いがおきました。その様子を見ていたお母さんが、女の子の耳元でこんな話をしました。おばあちゃんはね、一生懸命生きてきたから耳が遠くなっちゃったんだよ。お母さんも、いつかは耳が遠くなってしまうんだよ。そうしたら、ミカちゃんはお母さんのお世話をしてくれるかな?ミカちゃんも、おばあちゃんになったら、耳が遠くなっちゃうんだよ。ミカちゃんがお母さんのお世話を一生懸命やってくれたら、きっとミカちゃんの子どももミカちゃんがおばあちゃんになった時、優しくお世話をしてくれるよ。大切な会話だなぁ」と思いました。小さな時から、こうしたお話をしておくことは重要なことだと持っています。人間は、いつまでも「今」のままではいられません。物事に順番があるように、誰もが同じ道をたどります。年齢を重ねれば、腰が曲がり、耳が遠くなり、歩くのも遅くなるのです。それは当たり前のことであり、次の世代の人がいたわりの気持ちで接することが大切なのです。日本は間違いなく、超高齢化社会を迎えます。それを支えていくのが、今の子どもたちの世代です。日本が明るく、豊かな国である続けるためには、こうした当たり前のことを優しい言葉で伝えていくことだと思っています。

エピソード4 山本真

星に願いを  

妻と二人で外食をした後,ドライブに出かけた。あてもなく車を走らせるうちに,釧路湿原の展望台に星を見に行くことにした。展望台に向かう途中,車のフロントガラスから、流れ星が見えた。私は言った。「流れ星が消える前に,願い事を3回言えたら,願いが叶うって言うだろう。子どもの頃,何度がやってみたけど,3回なんて言い切れないんだよな。だから,願い事とか夢ってのは,なかなか叶わないものなんだって教えてくれてるんだなあって思ったんだ。」妻が答えた。「私もやった、やった。でもね,どんな願い事をお願いしようかって考えてるうちに、流れ星は消えちゃうじゃない。だから夢ってのは,いつもいつも強く強く思い続けていなければならないものなんだ。流れ星が出た瞬間にパッと口にできるぐらいいつも思っていることじゃなければダメなんだ。中途半端な願いや夢では,天の神様は叶えてくれないんだなあって,私は思ったんだ。」妻の考えの方が,はるかに素敵だなあと思った。流れ星に願いをこめようとした子どもの頃,ボクにはいつでもどこでもはっきりと口にできるほどの夢はなかった。子供たちに今日のことを伝えたいと思った。流れ星を見た瞬間に,大きな声で言える夢を持ちなさい。夢を見つけなさい。星に願いを込めたくなるほど,強くて大きな願い,夢を持てるようになりなさい。そして,自分に言い聞かせた。そんな夢を持てる生徒を育てたい。そんな夢を叶える手助けのできる教師になりたいと・・・・・・。釧路湿原の上の満天の夜空に,再び流れ星が流れた。ボクは迷わず,できたてのボクの夢を星に願った。

エピソード5 櫛引

春季大会はいわば全道大会をかけての、前哨戦です。学校ではどの部も、毎日毎日はげしい練習を重ねています。すでに敗れ去った部、勝ち進んでいる部。どちらも目指す目標は一つ、中体連です。授業でもそういう表情をしてくれよ…と言いたくなるほど、真剣な姿がそこにあります。輝いています。私の担当である女子バドミントン部も連日、練習に励んでいます。先日、お隣りの中学校から練習試合を申し込まれました。春季大会一週間前、お互いの出場メンバーを対戦させることになりました。10試合ほど行いました。自慢するわけではないですが、結果はこちらの完勝でした。0点、1点という低い点数におさえた試合も多くありました。お隣りの中学校もそんなに弱いチームではないのですが、練習試合ではかなりの差がついてしまいました。バドミントンを始めた時期は同じはずなのに、たかが1年・2年間でここまで差がつくのだなあ。やはり中学生にとっては、どれだけ練習に真摯に取り組み、どれだけラケットをふるかが勝負なのだなあ。そんなことを思いました。さて、一通りの試合が終わったあと、向こうのキャプテン・副キャプテンが私のもとにやってきました。あいさつをしに来たのかと思ったのですが、2人の目は真っ赤でした。2人は涙を流しながら「もう一度、試合をさせてください。お願いします」と頭を下げてきました。驚きました。練習試合の内容で、悔し涙を流しているのです。どうしても勝ちたい、上手くなりたいという強い気持ちを感じました。時間も遅くなっていたため、追加は2試合になりました。その最後の試合を眺めながら、私の頭の中は昔に戻っていました。私が女子バド部を担当したのは今から3年前。当時は、とっても弱いチームでした。出れば1・2回戦負け、中体連も予選トーナメントで敗退という寂しい戦績でした。たまに力のあるシード選手と対戦すれば、向こうは全力を出すことなく、汗をかくこともなく、あっという間に試合は終わりました。それを見て、私は猛烈に悔しい思いをしました。同じ中学生、もっともっといい内容の試合をさせてやりたい。幸い、卒業した当時の部員たちも「強くなりたい」「チームを変えたい」という思いを真剣に持っていてくれました。それからは休日返上で、走りました。ラケットをふりました。あの悔しい思いを抱いて、勝ちたいという思いを抱いて練習し続けてきたからこそ、今があるのです。チャンピオン・チームに追いつき追い越せと、必死で練習していたうちの子たちも、試合で負ければ人目をはばからず涙を流していたなあと、思い出していました。厳しい練習に耐えて、勝利をつかんだときの喜び。必死のプレイも届かず、敗戦が決まったときのつらさ・悔しさ。どちらも、すばらしい経験になります。人生の財産になります。もう一度、初心に戻ってこの夏を戦い抜きたいです。君たちも先輩やチームメイトに、大きな声援をおくってください。

エピソード6 青木

パット・メセニーというジャズギタリストのデビュー前のエピソードです。彼はゲイリー・バートンというジャズ・ミュージシャンの大ファンでした。ミズーリの大学に、ゲイリー・バートンのグループがコンサートにやってきたときのこと。当時大学生だったメセニーは、ギター片手にゲイリーの楽屋を訪れ、こう言いました。「ゲイリー・バートン、私はあなたの大ファンです。あなたの曲は全部弾けます。だから、私をあなたのグループのメンバーにしてください」ゲイリーは「冗談だろ?」と思いつつも、その場でメセニーにギターを弾かせました。そのプレイの素晴らしさに、ゲイリーは驚愕したそうです。演奏を終えたメセニーに、ゲイリーはこう言いました。「バークリー音楽院に来なか?」ゲイリーは当時、ミュージシャン活動と同時に、バークリー音楽院でジャズ理論を教えていました。メセニーはゲイリーの言葉に従い、大学を中退してバークリー音楽院へ行くことにしました。バークリーで、驚くべきことが起こりました。学生として通うつもりだったのですが、学校へ行ってみると、何と彼は「講師」として迎えられていたのです。パット・メセニー、当時20歳。世界最高のミュージシャン、衝撃のデビューの瞬間です。◆お勧め1Pat Metheny Group(パット・メセニー・グループ)『Speaking of Now』つい02年2月に発売された、最新作です。とっても聴きやすく、されど、底なしの奥深さです。今後、グループの代表作となることは間違いない、最高の出来です。壮大です。◆お勧め2 Pat Metheny Group 『Still Life (Talking)』80年代のアルバムですが、今聴いても新鮮です。どの曲もメロディが美しく、アレンジも卓越しています。◆お勧め3 Pat Metheny (グループではなく、ソロ・アルバムです) 『Secret Story』 私はこれを聴きながら死にたいです。構想6年。100人近くのミュージシャンを起用し、メセニーの全てを音に託した、20世紀の奇跡です。矢野顕子も1曲で参加しています。何度聴いても鳥肌が立ちます。

エピソード7 野々村

「陰徳を積む」というのは,彼らの行為を指すのだろう。男子バスケット部の4人が3年間,毎朝職員玄関を掃除しているたことを知ったのは卒業間際の2月であった。彼らの掃除時間が都合で遅くなったときか,私が珍しく早く登校したとき,たまに彼らが掃除しているのに出くわし,「すごいね。掃除ありがとう」と声掛けて通っていたが,毎朝やっているとは知らなかった。彼らもそのことをひとに吹聴するようなタイプではない。7時10分ごろに登校し,掃除した後バスケットの朝練習をするそうだ。時に他の部員が加わるときもあるが,欠かさず続けているのはA君,B君,C君,D君の4人だという。4人に共通点がある。口数は少ないが穏やかで落ち着いているのだ。なかでもA君は,苦境にある人を見守り,タイミングをみてさりげなく思いやりの手をさしのべることができる子だった。私も何回か励まされ助けられたことがある。きっかけは何か。最初,部活顧問が掃除していたところ,1年生だった彼らがやってきて手伝い始めたのがきっかけだそうだ。部活顧問の教育力に脱帽である!

エピソード8 小川

「あんなことを生徒が言ってくれたの、初めてじゃなあ」と、用務員の先生がある時嬉しそうに言われた。その先生は、いつも生徒や職員が気持ちよく学校での時間を過ごすことができるように、細やかな心遣いで本当によくしてくださっている。どうしたのかな、と話をうかがうと、ある男子生徒がその先生に、「いつも僕たちのためにお茶の準備をしてくださってあり がとうございます」と、わざわざ言いに来てくれたということだった。夏も冬も、毎朝、生徒用のお茶を準備してくださっている。そういう話を担任の先生から聞いて、その生徒はお礼を言いに来たのだ。もちろん、お礼を言いなさいと言われたわけではない。「ありがとう」と感謝の気持ちをもつこと、その気持ちを素直に伝えられること、素敵だなあと思った。


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