1時間扱いです。まず、ゴッホの「タンギー爺さん」を提示しました。(子どもたちは7月に「アルルのはね橋」を鑑賞しており、ゴッホについては全員知っています。)
指示1:
これは、ゴッホが描いた「タンギー爺さん」という絵です。この絵を見て、わかったこと、気づいたこと、思ったことを書きなさい。
子どもたちの中から、バックの絵に注目した意見が出ました。「日本の絵が飾ってある」という意見です。
そこで、この意見を取り上げ、次の4枚の浮世絵を提示しました。
○喜多川歌麿「西国の芸者」
○喜多川歌麿「歌撰恋之部 深く忍恋」
○東洲斎写楽「大谷鬼次の奴江戸兵衛」
○東洲斎写楽「市川鰕蔵の竹村定之進」
説明1:
浮世絵は、江戸時代に描かれたものです。それが、ヨーロッパに渡り、外国の画家に大きな影響を与えました。ゴッホの作品の中には、浮世絵を描き写したものもあります。
続いて、西洋の画家が描いた人物画4枚を提示します。
指示2:
外国の絵と浮世絵とを比べて、違うところを描きなさい。
○ 外国の絵には影があるけど、浮世絵にはない。
○ 外国の絵にはたくさんの色が使われているけど、浮世絵は色が少ない。
などが出されます。
説明2:
これらの外国の絵と浮世絵には、他にも大きな違いがあります。実は、浮世絵は版画なのです。
子どもたちからは、「エーッ」という声が上がりました。
説明3:
浮世絵は、だいたい4枚ぐらい板を使って刷っていきます。黒い部分を刷るために彫った板、肌の部分を刷るために彫った板などを用意して刷っていくのです。
口頭で説明していったのですが、ここは画像を用意しておくべきでした。
説明4:
きみたちにも、浮世絵を作ってもらいます。
ここでまたまた、子どもたちから、「エーッ」という声が上がりました。
説明5:
実は、板1枚で作る方法があります。一版多色刷りといいます。
前年度に実践した「屋根の上の白い猫」を見せましたが、子どもたちにはピンときていないようでした。
説明6:
今日、紹介した4枚の浮世絵の中から、好きな絵を1枚選びなさい。顔だけを自分の顔にして、他の部分はそのまま写します。
「西国の芸者」、「歌撰恋之部 深く忍恋」、「大谷鬼次の奴江戸兵衛」、「市川鰕蔵の竹村定之進」の中から1枚、好きな絵を選ばせて、この時間を終えました。
0回すごい!ボタンが押されました