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TOSSランドNo: 1235134 更新:2012年12月31日

「IN TERRA PAX」(鶴見正夫作詞荻久保和明作曲)の指導ヒ 。


この曲について作詞の鶴見正夫氏は「この地球に生きるものすべての命のため」と述べておられる。組曲「IN TERRA PAX 地に平和を」の終曲。もともとは混声4部合唱でした。各パートがずれて歌う部分と、いっしょに歌う部分の違いを意識して練習することで、構成がはっきりした、エネルギーがあふれるすばらしいしあがりになる。

指揮は速さにもよるし、指揮者の技能にもよると思うが、私は6/8を2つに振る方法をお薦めする。しかし、ずれやすく、かなり難しいので、それ以外に6拍子に振る方法、3拍子を2つに降る方法もある。担当の先生と相談してみよう。rit.の部分は、分割して1拍ずつ振るとよい。

1.わずか2小節、しかも、和音ではなく単音から全パートが違う音を歌い始める。

最初の部分で音とタイミングををはずさないためにも、集中して歌い始める練習を十分にすること。
1拍前全員で息を吸う。「ハッ」という吸う音が聞こえるくらい。最初は3パートの厚みのあるハーモニーを聴かせる部分。「賛歌」です。華やかに、美しく。6/8のリズムに乗って歌う。「愛を」は口の中が狭いと「あいよー」に聞こえるので、「あ」と「い」と「を」できるだけ深く同じ響きで。ブレスは、カンニングブレスでつないでいくか、または「IN TERRA PAX 地球に愛を/僕らに夢を」か。しかし「地球にやいを」とならないように「地球に/愛を」と分けて歌うべき。

2.「さあ」から各パートがずれて歌う部分になる。

deciso(デチーゾ 意志的に)mfだから、けして弱くない。「さあ」のSをはっきりと、意志をもって決然と呼びかける。スラーを一息で歌うように心掛ける。各パート揃って息を吸い、伸ばすところも切るところもパートで揃える。2パート重なるところは2パートで揃える。それが大切なポイント。例えば、「野辺に出よう 並んで腹這いになり」のソプラノとアルトは同じ動きなので、ブレスも一緒。男声は全く別の動き。「萌え出た」からいったん小さくして。ソプラノと男声の「もえで/もえで/ばかり/ばかり」が聞こえるように。アルトの「オ」はじゃまをしないで、深く丸い「O」を発音する。
「草にむせて」は「むせて」を小さくするというよりも、各パートの「草に/草に/草に」が聞こえるようにするために「むせて」を控える感じで。「胸を」が一瞬3パート揃っているから、ここをきちんと揃えるよう意識して歌う。その後、男声は「あ<て<る<のだー>あ<て<る<のだー<あ<て<る<の<だ>む>ね>をー」と強弱をつける。ソプラノは「あ<て<る<の>だーーだ<い<ち<に>む>ね>をー」と強弱をつける。アルトはff、はっきりと存在を示して「ラー・ラ・ラ・ラ・ラ」とひとつひとつをはっきりと歌う。各パートともdim.だんだん弱くの指示があるあたりから声量を落とし、各パートの声を混ぜて、「を」と「ラ」は混ざりあって、ピアノの中に消えていくような感じで。

3.「と」の「O」の母音が狭くならないように、深く柔らかく発音する。

各パートのずれが「とくとくとくとく・・・」「みえなみえな・・・」と聞こえるように、各パートが必死でつられないように歌うのではなく、そのずれを楽しんで歌えるくらいになるといい。「底から・・」アルトとソプラノが動きが一緒になってハーモニーを作っていることを意識して歌う。男声は全く別の動き。ここでソプラノとアルトの動きの一致があって、「人は生きる」から3パート揃ってのハーモニーとなる。
「とくとく」から「IN TERRA PAX」までの長いまとまりの中で、mp・mf・f・ff とだんだん盛り上がっていることも意識すると、早くから大きくなりすぎたりしない。「鳥も<木も<草も」で3段階の大きくしてffにつなぐ。スラーの最後の音が「とくとくとっ」「ひとはいきるっ」「くさもっ」と、短く乱暴にならないように、「とくとくとー」「ひとはいきるー」のように、ていねいに歌う。

4.「IN TERRA PAX」は冒頭と同じ。

次の「IN TERRA PAX・・・」はアルトから男声にffでメロディーが移る。
ソプラノの「・ラー/ラ・ラ・ラ」と明るくはっきり歌う。でも、「ル」と共に、メロディーをじゃましないよう控えめに。「夢をー」で3パート揃って丁寧に大切に。すこしゆっくりでもよい。

5.「さあ」から上記2に同じ。

「さあ」のS、「そら」のS、「ひのひかり」のHを丁寧に長めに発音する。「さあ/さあ/さあ」「空を見よ/空を見よ」「陽の光/陽の光」「あたら/あたら/あたら」「かぜに/かぜに/かぜに」「めを/めを」のように、次々と言葉の追いかけっこが表現されるように。どこかで止まったり、聞こえなかったりしないように。
アルトの「ラララ」brillante 華やかに。明るく存在感をもってffで「ラ」を歌う。メロディーなんだから。ここでアルトが大きく歌うのと対照的に、ソプラノは「あー」を、男声は「ひらく」をpにおとして、ここからだんだんとクレシェンドしていく。
山を「めを」「開くのだ」に持ってきて、それ以降、声量を落とし、各パートの声を混ぜて、「を」と「ラ」は混ざりあって、ピアノの中に消えていくような感じで。(個人的に、このあたり、とても荻久保氏っぽい音楽)

6.「さわさわ・・・」以降、上記3に同じ。

「sawasawa」とS、Wを、「果てしない」のHA、「世界」のSをはっきりと発音すると「さわさわさわ・・・」「はてし/はてし」「せかい/せかい」という言葉のずれが表現できる。
アルトとソプラノが同じ動きになることも同様。長いまとまりの中でmp・mf・f・ff とだんだん盛り上がっていることも同様。語尾をていねいに歌うことも同様。

7.「IN TERRA PAX」は冒頭と全く同じフレーズで賛歌を歌う。

ただしピアノ伴奏が違う。キラキラ星くずが輝くように音階を演奏する。最後の「ラララ・・・」。これは、輝かしく、美しく、未来永劫の平和をたたえるようにはっきりと。「ラ・ラ・ラ・ラ ラーララー」とスタッカートで切って歌う部分と、なめらかに続ける部分をきちんと歌う。3パートが重なって「ラ・ラ・ラ・ラ・ラ・ラ・ラ・ラ・」と切れ目なく聞こえてくるように。
全員でブレスして「IN TERRA 」もう一度ブレスして「PA-X」「パー」で伸ばし、指揮者が切ると同時に「アクス」というかんじ。
「地に平和を!」とみんなの願いを届けよう。

パート練習がひととおり終了しても、動きが一緒のパートはその部分だけをいっしょに歌う練習をする。動きが違うパートは、単独で歌う練習をする。その上で、3パート一緒に合唱することが必要です。全体で歌うときでも、ただ最初から流すだけではなくて、そういう風に少しずつ分けて練習してみましょう。
組曲「IN TERRA PAX 地に平和を 」の終曲。できれば「IN TERRA PAX」全曲を聴いて、作詞者、作曲者の思いを十分に受け止めて歌うと、もっとイメージがふくらむのではないでしょうか。「土の歌」の終曲「大地讃頌」に匹敵するような、スケールの大きな、これからも平和を願って歌い継がれていくような、すばらしい歌だと思います。

*音楽之友社「教育音楽中学高校版」2006年6月号に、荻久保和明氏の解説が載っています。


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